初日

で、スポッティング。カマウチさんの助言に従い、Kodak liquid retouching colorのNeutralを希釈して点を打っていく。でもどうにもおおざっぱなのが災いし、濃くなりすぎてしまう。結局まだら模様。まあスポッティングというのは基本的にきりなくいくらでも行えるものなので、ひまにあかせてのんびりやりますよ。ハロゲンランプの色と壁の色で見えが変わるわけで、色を変えて焼いたのを数枚用意し、壁にかざして展示プリントを選ぶという手続きが必要。だから前もってスポッティングをするのは困難。それに、平らに置いたプリントよりも、壁に貼ったプリントにスポッティングするほうが格段にやりやすい。だから搬入後にスポッティングしているのだ。ということにさせておくんなまし。
たくさんの人が、写真を見るのとは別の目的で来ては通過していく空間に写真をさらすと、鑑賞対象としての写真が人々に関心を持たれていないと痛感できる。2、3人、なんで上がふくらんでるんだとか疑問を呈している人はいたけれど、基本的にはみな一顧だにせず素通り。鑑賞対象としての写真とはこんなものだ。いや、ひとくくりにされては迷惑だろう。「この」鑑賞対象としての写真が、という話。