某大臣室にて依頼撮影。1年近く前に似たようなことをやって、もうこんな機会もあるまいと思ったら今年もあった。年に1度するかしないかのネクタイを締めていく。前にこいつをぶらさげたのは、夏にあった父の一周忌。その前は大臣室。ネクタイもシャツもそれ以外もよれってシワだらけ。中身もか。
借りたD40と18-55EDだかのズームで撮影。3年前発売の普及機。全然使ったこともなく直前に手にしていじっただけ。ただただ撮りまくる。定常光のみ。人物の背後が窓で、薄いカーテンがかかっているだけで明るく厳しい条件。感度ISO200で絞り4の1/8とか。一脚でしばらく撮るが人物が動いてぶれるので感度を1600にして手持ち、感度200で露光アンダーでも撮影。1時間で400カット以上。選ぶのが面倒。
感度1600のはほぼ適正露出だが、だいぶ荒れている。Bチャンネルの荒れが目立つのは他の機材と同様。窓は当然ぶっ飛んでいる。感度200で露光アンダーのカットのトーンカーブを持ち上げてやると、荒れ具合はほとんど一緒、シャドウ部の階調もさして変わらない。カメラ内部で処理するか、あとからレタッチソフト上で加工するかの違いで、やってる内容は大差ないからだろう。だったら露光アンダーのほうが窓の階調が残っているからはるかにまし。何が適正露出だ。もっとアンダーのを撮っとけばよかった。でもあんまりないので「いわゆる適正露出」の窓に階調を捏造。ほとんど趣味のようなレタッチを施して納品。RAW撮影なんてやってる余裕なし。
最近の機種は常用感度も上がってずっとましなんだろうが、それでも使用に耐える感度の範囲が上がっただけで、高感度側では似たようなものなんじゃなかろうか。この機種の特性と限界がわかってちょっとおもしろかった。でもこんなことを来る日も来る日もやるのはちょっと無理。