昼過ぎから日がさしはじめ夕方にはうっすら雲がかかった程度。ここもおそらく10数年ぶりの新木場。
材木屋前の岩を135で撮影したのは東京湾岸をまわりはじめた頃、92年か93年だろうか。
京葉線から風力発電機を見つけて下車、若洲へ。
実物をまじかで見るのは初めて。千葉みなとや検見川浜でジナーと格闘していた2月にはこんなものはなかった。4月運転開始とか。そのわりにはやや汚れている。3枚の羽根は幅が狭く、ブレードというほうがしっくりくる。風圧ではなく揚力で回転させるものなので、オランダ式の風車や扇風機とは断面形状が全く違うのだろうか。根元に向かって分厚くなってくる。中心との接合部はほぼ円柱。先は薄く細い。国内最大の2000kW級、最高位置100mとのこと。ついたころにはさほど回転が速いと思わなかったが5時過ぎにはぶんぶんと音を立てて回っていて、先端の速度はかなりと思わせる。周囲の公園には各種の小型風車と解説パネルが設置してあって、フムフムなるほど。風車のエネルギー変換効率は最大45%、風のエネルギーとは運動エネルギーなのか? その半分が回転のエネルギーになるということ?
効率よすぎないか? 風のエネルギーにピントがこない。
江東区の事業ということだが自治体の建造物としてはかなり上出来なもの。そこらの美術館よりよほど意義がある。正面から見ると手塚治虫キャラが跳ね飛んでいるのが、教育上はともかくとして写真にはなくもがな。TMY135/36、23コマ。1/500-1/250、f8-11。いろいろと可能性がありそう。運動と空間の関係。5時頃完全逆光でやってみたが、別の時間帯に逆側、あるいは季節をかえてよりよい条件を探すべき。風の強さも大きなパラメータ。
対岸にも2基あるが、電源開発がらみなのがひっかかる。近寄れない予感。しかもロゴ入りらしい。
 
あそこまでいけば見たことのない風景が広がってるんじゃないか、もうすこしで何か見つかるのでは、と意地で歩き続けていた10数年前を思い出す。そうやって無理して歩いて収穫があったためしがない。それも「歩く」より「運ぶ」だった。今は身軽そのもの。公園の水道水、弱炭酸500ml、アイソ系500ml、麦茶1l。現地調達では高くて冷えすぎなので1lは持参しないと。大量の水分摂取が推奨されるようになったのは最近で以前はもっと控えていたような記憶もある。全体として精神修養に近かった。根性の世界。今もか。ただ小田晋の『imago』の連載で、精神疾患の症例の一人が起こしていた奇行の一つとして「1日にジュースを3リットル飲む」というのがあげられており、どこが奇行なのかまるで理解できなかったので、当時からそれなりに飲んでいたのかも。