H-3.4F-3.3下がってはいるんだがわずか。やや富士はかすんでいるが特快晴。
浅草11時着。ビール瓶のケースを調達すべく酒屋を探すが見あたらない。雷門は金曜日のせいか前回よりひとが多い印象。修学旅行生だらけ。ひるまず組み立て。軒先から大提灯までの距離は1mどころではなかった。3m近くある。そうすると2010/02/05の南中時は11:55で南中高度は38.4°、冬至との影の高さの差は、本日の南中時の日光による軒先の影が提灯の斜面の垂直方向に直角に当たるとして、tan(38.4-30.9)°x 3=0.13052619222005 x 3 で約39cm。それはでかい。でもとにかくやってみる。Manf*rotto 4*75Bはステーの長さが可変の独自の構造で、Gitzoなどと違って開脚角度を自由に設定できる。これを利用して三脚がようやく立つ最低限の開脚角度の15°くらいにし、なおかつエレベータを一杯に伸ばしきると、カタログスペックの188.0cmを超える伸長が得られる。雲台やらの上に載せた写真器は遙か頭上、手を伸ばしてようやく届くかどうかの210cm程度。大提灯の最下部より高い。これじゃビールケースごときを踏み台にしたところで大差ない。覗くわけでもないので地べたで勝負。ただしこの三脚は一杯に伸ばすと揺れには弱い。軽く叩くと振動がなかなか減衰しない。所有している昔のGitzo4型はより重いせいもあろうが防振性は高い。
さまざまなカメラのひとびとが雷門に構える。でも三脚のひとは、いた間には見かけなかった。ありがたいことに。三脚を使う程度にはキャリアのある写真撮影者は雷門なんていう俗っぽく安っぽい対象は卒業だということだろう。そうだそれがいいのだ。誰もがカメラを向けるものこそを撮影しなきゃ。
露光中に仲見世を警備員の制服のひとがやってきて、これはつまみだされるかと目をそらしていたら何ごともなかった。撮影が終わるたびに交番の裏の日陰に持っていって、そのままではもてあますので三脚を縮めて写真器を交換、というのを繰り返す。近づけ遠ざけ角度を変えて一気に2から7まで。テストの9も。12時過ぎ。ところがここまできてようやく、天地をひっくり返していたことに気づいた。世間一般の写真機では、カメラの上下が逆さまになっているのに気づかないなど考えられない事態だろうが、このヘンテコこのうえない写真器では容易に起こりうるのである。どうするよ。これはこれでおもしろいかもしれないが、前回の撮影結果以上に納得いくものにしたいという意図は達成できない。明日明後日は土日でさらなる混雑が予想されるし、その後の天気がどうなるかはわからない。今日やっちゃったほうがいい。そこで、LPLの暗袋でフィルムを交換して撮影しなおすことにする。多少ホコリは付着するだろうがかまわない。以前だったらここまでのネガは不要だからとそのまま開けて捨てたところだが、現像代を気にしなくていいとなるとやっぱり撮影して結果を見てみたい。しかしその分詰替作業に時間がかかる。器番を刻んでおいてよかった。5器分詰め替えて、同じことをやりなおし。ただ見上げ角度にしても意味がないとわかったので、水平以下の角度にして距離により調整。20sか40s、露出はわかりきってるので測らず。5器使いきり、余裕があったので詰め替えてもう1器。日もだいぶ動き、13時過ぎ終了。ふと見ると提灯が揺れていておののく。
本堂にお参りして上野駅まで歩く。さすがに東京駅よりは狭いようだ。荷物が重すぎて駅構内を歩きまわる気力が起こらず、パンダ橋口から入ったすぐのところで店開き。ちょうどGitzoのベビー三脚があり、あまり目立たずできる。通路の真ん中に置いて守るように立ち、EV8.5/ISO160、9.8/ISO400。2段増感相当で5m。長い。本日は4x5を15枚露光。ずいぶん使った。現像外注なら現像代だけで4.000円程度。
新宿に出てハンズで10号器のパーツ加工。自前でやるつもりだったが真鍮は硬すぎる。待ち時間にアルプス堂で300円のジャンクパーツ。こっちはいじるつもり。