勤め人時代に買ったLetrasetのラインテープ青、幅2.37mm、約0.13t。これを1枚ずつ貼って高さを増やしていき、フィルム用レンズのピント位置を調べる。またまた切った貼ったの作業。これがいちばん楽しい。
ネガだとピントがわかりづらいので、糸くずを載せ、浮かないようもう一枚のガラスを重しにする。
まずラインテープなし、3mm、6400dpiでスキャン。ボケボケ。3層くらい足して3.4mmまでは大差なし。その先から歴然とシャープになって、ここらがピークかと思ったら。さらに増やしてもあまり変わらない。12枚、1.6mまで増やしても大きな差が認められず、結局14枚でようやくピントが劣化。ピクセル300%で子細に観察するも、見れば見るほどどっちがシャープなのかわからなくなってくる。糸くずの方向による差もあるのだろうか。テープの厚み以外の、ほこりによる高さの増加などが誤差の原因になったのかもしれない。
きりがないので12層を6層ずつ、2枚のガラスに半分に分けることにする。約0.76t。結論。所有機体のピントの高さは原稿台から約3.8mm。まったく確証が持てないのだが、ネガ自体にピントがないようなもんなのだから、これ以上厳密にやってもしょうがない。
ガラスに傷が。もう1枚にも。表面には触れてないので、重しとして糸くずの上から乗せて動かしたさいに固いものを噛んでしまったのだろう。そういえばガリガリいってたような気がする。やむなし。中心からは外れているので直接には影響しない。
ガラスを通してディスプレイをのぞき、ガラスを上下左右に動かすと文字がゆがんで見える。光学ガラスとのふれこみだったのだが、この程度の面精度なんだろうか。それとも気のせいか。
そしていよいよオイル貼り。2005年以来だろうか。もっとも盛んにやっていたのは10年前から8年前にかけて。いろいろ忘れている。
これも切った貼ったではあるのだが、こっちはぜんぜん楽しくない。気を使うばかり。ほこりとの戦いなのも大嫌い。
スキャン結果をみるとほこりだらけ。10年前より多い。
かつてよりほこりが目立ちやすい絵柄だということもある。高解像度なので細かいほこりを拾ってもいるのだろう。だがほこりの絶対量が多いようにも思える。部屋のほこりの多さと、カバーシートを10年近く保管している間にほこりまみれにしてしまったのかもしれない。外箱は黄ばみ、ラベルは焼けている。
ほこりは静電防止プラシとブロアで払い、残ったのは布で拭くのだが、深追い禁物。こすると必ず傷がつく。長い傷よりほこりのほうがまだまし。
だが最大の敵はほこりではない。泡だ。
流動パラフィンに入った空気は、上からゴムローラーでスクイーズして押し出す。ローラーは手頃なものが見つからなかったので、ペーパープロセッサCP31の予備のゴムローラーを流用。ここで泡が残ってしまうと、でかい丸いニュートンリングがぽっかり現れることとなる。これがネガ画像だと発見しづらい。