オリンパス製品は、最初に所有したカメラであるOM1も135mmも売ってしまって、50mmf1.4をルーペ用に残してある程度。新宿にあった頃のオリンパスプラザは意欲的なプログラムを組んでいてよかったが、今は行くだけ時間の無駄。大手カメラメーカーなんてどこも信用していないし、ここも内部告発者への仕打ちなど体質に問題があるとは思う。擁護するつもりはない。でもこの集中砲火はどうなのだろう。
今回の疑惑は、経営陣が私腹を肥やしたにしては額が大きすぎ、実態はバブル後の財テク失敗の損失処理を先送りしていたのを、やっと始末したものという見解がある。
http://yamikabu.blog136.fc2.com/blog-entry-281.html
むろん決してほめられたことではない。株主は大損しているし、外国人前社長はひどい目に合わされている。上場廃止が避けられないほどの不祥事だとは思う。さまざまな社会的制裁は免れまい。
でも、こんなにも寄ってたかって袋叩きにするほどの重大犯罪だろうか。もし上記の推測が正しいとすれば、前会長兼社長を含む現経営陣は、10数年先送りされてきた損失をごまかそうとしただけで、元はといえば損失をこしらえたずっと前の経営陣に責任がある。粉飾決算であり「コンプライアンス」違反であるにせよ、昭和の時代にはこんなことはどこでもやっていただろう。まして、直接に誰かの生命を奪ったり、多くのひとびとの環境や仕事や生活をぶち壊したわけではなかろう。それなのに彼らは社会的に抹殺されかねず、実刑を食らうかもしれない。それどころか、このまま問題が拡大していくと、多くの社員を抱える企業自体が解体されかねない。彼らのほとんどには罪はなかろうに。
この問題をスクープした『FACTA』編集長のブログは好きでずっと前から読んでいるし、尊敬すべき教養人だと思うが、有頂天になってはいないだろうか。
http://facta.co.jp/blog/archives/20111027001029.html
オリンパス内部に情報提供者がいるらしいが、それは元会長兼社長らを追放したい立場の人間ということだろう。その人間に利用され、社内抗争の片棒を担がされてしまってはいないか。そんなに得意になるほどの大スクープなのだろうか。真に追及すべき巨悪はもっと他にあるんじゃなかろうか。