今日も天気がいい。暗室日和。
塗布。20年近く前に買ったオートヒーターを引っぱりだす。印画紙現像でバット内の現像液を一定温度に保つための器具、なのだが、カラー用らしく温度が上がりすぎて、希望する20℃にはしづらかった。こじあけて中のサーモスタットをひん曲げてみるが変わらず。50年前でもすでに時代遅れだったくらい古色蒼然たるつくり。でも冬場には使っていた。暖房がもらい物の電気ストーブしかなくて6畳間でも室温が低すぎたので。現像液から湯気が立っていたものだ。で、処理後しばらく放置していたら、下にひいた汚染防止のブルーシートを溶かし、さらに下の畳と癒着したまま固まり、一体化してしまっていた。こいつをひっペがしたら無残に畳が禿げた。その後15年、未だ捨てずに持っていたのだ。元箱取説つきで。ところが開けてみると、かんじんの電源コードがなくて使えない。裏側にへばりついたブルーシートのなれのはて、かつてははがれなかったが、今ではぽろぽろとはがれる。コードさえあれば使えるだろう。壊れようがない。コードのプラグは特殊だが、こんなもの直付けでも充分。
でも間に合わないのでヘアドライヤで乾燥。13時過ぎ、6、1.5、あっけなくぱらぱらと。不明1、やはり。今度はうまくいくと思ったんだけど。しゃーない避けてた奥の手を使うか。いかなる技術的障壁でも克服してみせる。
こんな調子で、かつて特快晴と呼んでいた空もくれてゆく。
しこしこと下ごしらえ。1年前に買い込んだものの結局実らず、かといって売れもせず、無駄になってしまったと思っていたあれこれが日の目を見ている。技術的障壁以外に屈服してしまうことはままあるのよね。