やっぱり意見書を出す必要があるらしい。
数人の弁理士からさんざんおどされた。出願は自分でもできるかもしれないが、拒絶されて意見書を提出する場合には、弁理士じゃないと的確に対応できない、中間対応以降だけでも弁理士に頼んだほうがいい、でないと登録できるものもできなくなる、と。
でもこれ計画書とか出せばいいだけなので、そんなに難しくない。通せそう。もし駄目でも、おまけにつけられたらラッキー、という程度の枝葉部分を削ればすむ。
これくらいなら自分でやりますよ。
まあ、これまでの2回については、たまたま運がよかった、というだけかもしれないし、「対応を誤れば台なし」という難しい局面も無論あるだろう。不服審判となったらプロに頼るほかない。ただ、弁理士たちがみずからの職域を守るために、専門的で素人には手が出せないんだ、と思い込ませようとしているところもあるような気がいささかしなくもない。
拒絶理由の残り2点について、特許庁の審査官が提示する補正例をちょっと変えたくなり、確認のFAXを送ってみた。そしたら電話が来て、1点はOK、もう1点もやりとりの末ほぼ希望通りで採択された。結構融通きくじゃん。物腰も柔らか。省益を守ろうとかって魂胆はなく、日本の製造業を盛りあげようという意識が伝わってくる、ような気がする。特許庁いいぞ。
さすがに米国相手だと、出願はまだしも調査はプロに頼まないと無理。あの国は特殊。高いが連絡してみる。
 
こういう事務作業、嫌いじゃない。こんなめんどくさいことやりたくない、ものづくりに専念したい、とは感じない。これはこれで楽しいし、うまくいけばなおうれしい。「働いてる」って実感できる。今のところ売り上げにはなってないが。
相手が技術ベースのひとびとで合理的にものを考えてくれるから、話が通じてストレスがない、ということもある。文書作成でも、いんちきくさくて底が知れたアートの書類とちがって、明確かつ論理的かつ実質本位で書けるので爽快。
20代の会社づとめがここにきて役に立つとは。ありがたいことだ。