ついに意匠出願も2件完了。
当初は商標のように自分でやるつもりだった。意匠公報を見ると、文章はほんの400字とかその程度、あとは作図だけ。正投影図で正面図・背面図・左側面図・右側面図・平面図・底面図を描けばよい。あとせいぜい等軸測投影。中学校の技術の授業で習う程度の知識で処理できる。
たしかに出願書類だけ見ると特許より簡単そうで、自分でできそうに思えるのだが、いざ着手してみると、物品名をどうするかとか、関連意匠の位置づけ、部分意匠の扱いなど、判断に困る部分が随所にある。それなりに知識がないと通るものも通らなくなる。商標の時のように時間をかけて調べて、特許庁職員に直接聞いたりすれば、素人にも出願可能だろうが、商標より公開情報が少ないし、より難解。何しろ前提知識に乏しいので、尋ねるにも尋ねようがない。
特許会館で無料弁理士相談を受けるという手もあるが、1回30分まで。商標なら電話で質問できるけれど、商標だと図を見せなければならず、伝わるように説明しようとすると対面でなければ埒があかない。結局いちいち霞ヶ関まで行くこととなる。しかも毎回当番弁理士が変わるので、ゼロから説明しなければならず、それでかなりの時間を使ってしまい、年配の弁理士がIPDLの検索なぞはじめるといらいらするほど遅くて、ろくに調べられないうちに時間切れ。たいへん効率が悪い。相手の弁理士が有能かどうか、意匠登録の専門知識を有しているかどうかも当日会ってみるまでわからない。その上、所詮は無料なので、責任ある回答など望むべくもない。
結局、特許出願をやっていただいた弁理士に依頼した。安くはないが、正規料金よりはだいぶ割り引いてくれた。9月中頃から相談していたものの、引越などもあり実際の作業は今週月曜午前10時きっかりに草案を送付して今日出願が終わった。図はもちろんすべて自分で作成。いろいろ質問すると、弁理士も困ったようで、かなり時間がかかった様子。よくある既製品に目先の変わったデザインをかぶせてみましたよ、といったレベルではなく、まったく前例のない物品の意匠なので、判断も難しいだろうと窺い知れる。しかし、わからないことがあったとしても、調べ方や解決策を知っているのがプロたるもの。1件にまとめようとしたが弁理士のアドヴァイスで安全策をとり2件に分けた。やはり餅は餅屋。結果はこれからだけれど。