WORKSにて暗室作業8時間弱。¥12,800-。6x12ベタ、フジCG8x10にて10本分19枚。
同じ場所を同じ位置からほぼ同じ時期の同じ時間帯に同じフィルムと同じレンズで撮影し、おそらく同じラボで処理しても空の色が違う。特に地平線近くの色が歴然と異なる。ヘイズのせいだろうか。いままで空の透明度については充分に意識してきたつもりだったが、初めてまのあたりに見くらべてみてこういうものだったのかと実感する。ネガなのでさほど厳密な比較にはならないが、テストピースでおおまかにフィルター値を出してから8x10を9枚使って2日分のネガの色を合わせこもうとしても揃わない。空を合わせるのか対象を基準にするのかでも結果はわかれるが、コントラストも違うようなのでとにかく光線状態が別物と考えていいと思う。空の抜けがいいセッションはややアンダーでピントが劣る。色をとるかピントをとるか、わりあい大きい拡大率を設定してしまったので考えどころ。どれを選ぶかも迷っている最中。
ともあれ、これまではネガそのものとスキャンして反転した画像でしか見てこなかったので、銀塩のシステムで「ちゃんと焼ける」ということがようやく確認できてひと安心。空の色にばらつきがあり、対象主体だとマゼンタが強いものもあるが、とんでもない色というのはない。オーバーに弱いIMPRESAもそれなりに色が出る。浦和のオーバーの一コマをコンタクトプリンターで挟み折り目をつけてしまったが、これは濃いので使わなずにすむと思いたい。160PSはあまり追いこんでないが横浜東電では赤がねっとりした妙な発色。船橋がやや心配。今後はベタでセットのフィルター値を追い込んでから最終拡大倍率で8x10に主要部を焼いてそれぞれのコマを追い込み、本番を焼くという流れを予定している。
カラーのレンタル暗室のよしあしはプロセッサの使い勝手で決まるといっていいだろう。WORKSの移転前と移転後しか使ったことはなく、DO! PRINTSは一回覗いただけだが、6x9以下のネガから11x14までの印画紙サイズに引き伸ばすのであれば、DO! PRINTSの個別ブース内に卓上プロセッサを備えてある形式がもっとも高効率と思われる。しかしネガか印画紙がそれより大きくなるとDO! PRINTSでは不便に感じられた。4x5のブースにはプロセッサがないので共用の20x24機を使うことになるが、WORKSのように挿入口と排出口がわかれていて暗室外の明室で排出されるというレイアウトではなく、排出も暗室内なので混んでいるときには順番待ちが煩わしいし、ひと目で排出されているのを確認できない。プロセッサ自体もWORKSのような業務用の大型機ではなくLUCKYのCP52よりいくぶん大きい程度の機種なので安定性にはやや疑問がある。しかも4x5の伸ばし機は一台しかなく古い。IFFのユルゴンとかいう聞いたこともない伸ばし機で、製品が現在も供給されているようには思えないし、確認できなかったがフィルターの焼けにも不安がある。一枚のネガキャリアを使い回すタイプでガラスをはめて使うのがはずれやすく使いづらそうだし、キャリアが削れていた印象がある。WORKSはOMEGAが傾斜支柱タイプ2台とAF2台があり、よく調整されている。DO! PRINTSはこの一台が埋まっていたら使えないがWORKSではばらけるので空いている確率が高い。DO! PRINTSの一日コースは11時間¥15,750-で一時間あたりで見ればWORKSより200円程度安いが、11時間では集中力が持続できないと予想される。こういった理由で、DO! PRINTSのほうが評判はいいようだが、今回もWORKSにした。8時間は短いとは感じたが、終了時には消耗している。休憩を一切とらず、処理待ちの間も印画紙をカットしたりネガを吟味したり、将来的にはスポッティングしたりと、一分の無駄もなく時間を使おうとするなら、このくらいが限界であろう。