午前中高積雲と積雲だらけ。雲が速い。昼ごろから晴れだし快晴になる。
綾瀬。東綾瀬公園でベンチや地面に置き去りにされているPETボトルを5、6本拾って公園の水道の水で満たし、レジ袋につめてストーンバッグ用のおもりにする。計2.5kg相当。ゴミ拾いにもなるし一石二鳥、夏場は撮影後に冷却水として使える。ポーランドを撮影旅行中に若くして交通事故で客死した関美比古から、一時期風呂場を暗室にしていたために印画紙の水洗をできる場所が部屋になく、近所の公園に印画紙を持っていって洗っていたと聞いたことがある。だんだんその域に近づいてきたか。彼の展示は何度も見たけれど、あちこちの場所のコントラストが高いモノクロ写真の系列としては比較的わかるほうかなという程度で、結局あまり評価できずじまいだった。でも、別のそういう系統の人の展示が新宿のメーカー系ギャラリーでなされていたとき、彼が展示の作家と実に楽しそうに話しこんでいて、展示中なのに人目もはばからず展示の順番を変えだしているさまに出くわしたことがあり、竹野内豊似で日頃はいたってクールな彼の、写真というジャンルに対する情熱や真摯な態度をまのあたりにして、自分には欠落しきっているそうした資質がまぶしく見えたものだった。そしてまた、亡くなってしまったら、あとは身近な人間以外には少しずつ忘却されていくものだということにも、こうしておりにふれて回想しては思いいたっている。鈴木清ほどの写真家でも次第に人びとの口にのぼることがなくなっていくようで、それが人間のいとなみというものなのだろう。
東京武道館。14時ではサイドライトに近づいてしまっているが、雲も減ってきたのでとにかくセッティング。ストーンバッグのベルクロが荷重に耐えられるかどうか怪しい。別の300円のVelbon製のは布製の輪だったので剥がれて落ちることはないからあっちにすべきだったかもしれない。セットはベルクロのほうが早そうなのでこちらにしたのだが。というよりあっちも買ってもたいした出費ではないが、それなら最初からヤフオクで2,500円くらいのGitzo製にしとけばいいのにとも思わなくもない。ともあれ、事前のテストなど一切せず、いきなり現地での本番に投入しては問題に直面するのはいつも通り。水のほうが石より振動減衰率は高いと思われるので、ダンプ効果は見込めるのだが、さわるとあいかわらずふるえているような気も。空のPETボトルがたちまち転がっていく程度の風。水じゃ軽すぎたか。
正面横にバケツが置いてあって喫煙所となっているので、なかなか人が切れない。大きな大会は開催されていないということで行ったのだが、何かやっているらしい。剣道着を着て喫煙している人は、無酸素運動に加え頭部への衝撃まで日常的に受けているのに、なお寿命縮めたいのだろうか。高校の制服らしきものを着た数人が白昼堂々とそれもスポーツ施設で喫煙してるのもどうかと思うが。人が去ると雲が出てきて待ちぼうけ。結局15時まで待たされて1枚。EV15.7。少し覆い露光してみる。フィルムホルダの引きぶたを3mm程度開けてしまい、かぶったかどうか微妙なところ。Liscoは要注意。
正面に移って別カットとも思ったが、人も雲も出てきたしすっかりサイドライトなので次回に持ちこしとし、三*菱製紙跡に行こうと時間の節約のためめずらしく常磐線に乗るが、着いたころには西の空が一面層積雲なので下車せず引き返し、南千住へ。もう10数年ぶり。2年前6x12をやっている頃にずっと電波塔が気になっていたのだが、結局行けずじまいで時間切れだった。着いたころには全天雨雲。道路脇の植えこみに水をまいてやる。東側のセメント工場は困難。操車場跡の再開発ビルはありふれた高層集合住宅。雨が降り出し雨宿りするうち土砂降りに。撮影に出て雨に降られたのも相当ひさびさではないか。記憶している限りでは92、3年あたりで和泉浦から長者町に帰ったとき以来。天気が悪いときは行かないし、崩れてきたら途中で帰ってくるので滅多にこんなことはない。40分くらい雨宿りして、やや小降りになったもののまだ降っているが待ちきれないので歩きだす。電波塔はNT*Tコムだった。でももういまさら。東ガ*スの千住テ*クノス*テーショ*ンB館は配管だらけなのだが装飾的な奇妙な箱形。興味深いが寄れそうもない。ガスタンクは見込なし。切妻屋根としてはかなり大型の建物が荒川沿いの遠くに見えるが行かなかった。航空高専だったらしい。見とけばよかった。植えこみにビニール傘がうち捨ててあったので拾うがすでにいい加減濡れている。じきに雨上がり虹が出るが、世の中の人は空なんて気にとめていないらしく、駅を出る人は誰も見ていない。常磐線の西へ。総合スポーツセンターやらサンパール荒川やら区役所やら荒川図書館やら荒川工業高校やら公共建築は見るべきものなし。下水道局はいっとくべきだったか。町屋から帰投。