旧タイプNCのクイックロードフィルム購入。47枚で送料込み6,100円。通常のシート値上げ前の価格の半額程度。開封済みで期限が5月までだが、何しろこんな低画質なんだからカブってなくてホコリがなけりゃ充分。だいたいネガなんだから少しくらい感度が低下したり発色が変わったところでわかりゃしない。ただ冷蔵保存してたとかで、開封後に冷蔵したとしたら内部で結露した可能性があり、それはたいへん困る。
フジヤにて545ホルダ4,200円。貼ってあるラベルが新しいので、545のわりあい最近の型のよう。現行の545iは軽量化という名目でコストダウンしただけで機能は変わらないらしいので545で充分。つくりはしっかりしている。状態もまあまあ。ポラホルダは大判写真用品の中でも特に値崩れが激しいのではないか。ヤシカコンタックスに35mm判でポラを撮影するためのプレビューという機器があって、しばらく前は中古でも8万程度の値付がされていたが、これをNikonFマウントに改造したものが2万とかでフジヤの棚の肥やしになっている。今どきあんなもの誰も見向きもするまい。Mamiya7やペンタ67のポラバックはピント面のズレを光学ファイバーでつなぐというものだが、これも今となっては……である。かつての商売カメラの帝王ともいうべきMamiyaRZあたりのポラバックは中古がうなっている。商業写真でポラがもっとも必要とされた「その場でのプレゼン」とかいう用途はデジタルワークフローとやらですっかり代替されたと思われるし、アマチュアはポラなんかいちいち切らんだろう。それが証拠にポラが使えないクイックロードの専用ホルダはあまり値崩れしてない。後日フジヤでほぼ同じかわずかに劣る状態の同製品を同価格で見かける。箱よりフィルムホルダのほうが重いのは気になるし、QLホルダならもっと軽くてすんだが、何回も下見ができないような遠い場所で、一回で決めるためにはポラを使ったほうがいい。結局ホルダを買うんだったら、この箱を作っていた2月くらいに買っていれば、テスト撮影のたびにいちいち水道橋まで行って4、5時間もネガの現像を待たずともポラでただちに確認できて、あの太陽光線がいい時期を1カ月も潰さなくてすんだものを、とつい思ってしまうが、あとからどうしても必要になるということもあるもの。
SuperAngulonXLの58mmが78,000程度で出ており、買える余裕はしばらくないがどんなものか吟味。本庄がレンズのサンプルを神戸本社に引きあげてしまったので、こういう機会でもないとなかなか実物を拝めない。手持ちの47mmを持参して覗きくらべると、もう包括角度はまったく別次元。見かけで10°近く違うのではないか。全周だと20°の差ということになりにわかには信じがたいが、58mmはカタログスペックの110°を満たしているはずなので、47mmがとてつもなく広いということになる。状態もよく、ヤフオクでは9万くらいで落札されていたので、安い上に保証もつくこちらのほうがお買い得だが、これは必要なし。SuperSymmarXL80mmは11万での落札だったが、こちらはほしくても手が出ない。まあ、いま買っても当分使えないので、しばらく待ってもっと相場が下がってからのほうが賢明。
朝晴れていたがだんだん雲が出てきて、駅に着くころには一面雲。帰ろうかとも思ったがポラホルダとQLフィルムのテストだけと割り切って千駄ヶ谷東京体育館。でも全天雲。制服の高校生がうじゃうじゃおり、難癖つけられるんじゃないかと思ったが、9時に開館すると吸い込まれてくれる。しかし青信号のたびに歩行者が横切り、交差点の二方向ともそうなので常時人がいるということになる。難しい。9時半頃でほぼ完全逆光。撮影の場になってようやくQLフィルムの説明書を読みはじめる泥縄方式はいつも通り。事前にきっちり準備できるような抜け目ない人間なら定年までカタく勤めあげてあとはそつなく年金生活でもやってるさ。適当に露光。東京体育館は平べったすぎて看過していたのだが、やってみると悪くない。正面にでかでかと「東京体育館」の文字が踊っていて、そばに三方から見える看板もあるので、漢字が読める人ならそれとわかる。文脈依存性が高いわけだがたまにはよかろう。ただ国立代々木競技場ほど人口に膾炙しておらず、ただちに元を参照できるわけではないのが惜しい。
新宿まで歩きクリエイトへ。テスト結果は問題なし。当然ながらホコリは見事にゼロ。ケラレあり。ノッチは通常のシートフィルムと同じだが、ホルダの差し込み口側の切り欠きがないため4x5フィルムとしての見た目の特徴が弱くなる。製品コードにQLと入っている。波打っているようで平面性は悪そう。ホルダの構造上うっすら予想はしていたが。