透明度は低いが低層の雲は少ない。
ヤフオクで落札したGitzo白脚三脚届く。20年くらい前の製品か。3段4型伸長約180cm+エレヴェータ20cmで、その後のG412あたりに相当。フジヤでG502のBランクを見つけて結構迷い、結局安さで状態のよくないヤフオク出品のほうにしたのだが、さほど重さは変わらないので、強度を重視して、写真用として一般に流通している三脚としては最も堅牢な5型にしたほうがよかったのかもしれない。三脚なんかむき出しのまま外を運んでればたちまち塗装なんか剥げまくるんだからきれいなのを買っても最初のうちだけ。安さの理由としては付属の4型ラショナル雲台のパンニングのロックが効かないこと。プライヤーで思いっきりロック棒を締めつけても回ってしまう。ロック棒の回転が鈍く、グリスが劣化しているようで、それが原因かもしれない。グリスを清掃すれば使えるか。しかし第一パン棒は根元で曲がっているし、レベリングのロック棒も思いっきり締めつけないとロックされないので、まああまり期待していない。箱を180°回転させた状態で使いたいとき必要になるくらいか。
肝心の脚のほうは、一本の外側の段の先のほうに打ち跡がありへこんでいて、これのせいで出し入れの時引っかかる。その状態で2段目のパイプを何度も回したらしく、2段目にスレ跡もある。頻繁に出し入れを繰り返せばいずれ脚の接合部にガタが来るだろう。一般的には三脚の伸長が長すぎる場合には上のほうの段を伸ばしきって、一番下の細い足をしまっておくのがよしとされているのだが、そうではなく、それぞれの段を均等に伸ばしたほうが、それぞれの段間の接合部で上の段と下の段のパイプが重なっている部分が長くなるので、接合部でのしなりが少なくなり堅牢度が高いという話を聞く。なるほど。その使用法に従うならば、ピングラがアイレベルに来るような通常の使用時にはこの三脚での引っかかり部分まで2段目を伸ばし切らなくてもいいので、実質的には支障がなくなる。これはいい買い物をした。
しかし雲台をG1370Mに付け替えようとしたとき重大な事実に気づく。パンニングがロックされないと、雲台受けにしっかりねじ込まれた雲台ははずしようがないのだ。どうしようかと思ったがダメもとでダイソーで買ったゴムバンド式のビンオープナーを使ってみたらあっさりはずせた。これは使える。「万能」の謳い文句があったような気がするがまやかしではない。グリスが粘ってびくともしなかった大判レンズの前玉をコパルシャッターからはずすときにも活躍した。315円以上の価値は充分にある。
フジヤのジャンク館にPolaroid545ホルダが1050円で4つ出ていて、ちょうどこないだ4200円で買った545ホルダがきれいすぎてガリガリ削るのに気後れしていたところだったので、吟味の末2番目に状態のいいものを購入。一番ましなのはサビは少ないが、フィルム開口部に半円状のノッチが入るよう各辺に刻みがあるので具合が悪い。他はローラー部分にカビがあったり正真正銘のジャンク。帰って手持ちのきれいなのとくらべてみると、フィルムの平面性はほとんど変わらないか、ジャンクのほうがわずかにいいくらい。裸のフィルムを入れてみた状態では短辺二辺が押さえられていないので浮いているが、これは実際のパケットフィルムではどうなっているのかわからない。しかしカットフィルムホルダRegalIIとくらべてみても、実はたいして変わらない。カットフィルムホルダにしても、振ってかたかた音がする程度にクリアランスがとられているわけで、フィルムを押さえつけているのではないのだから、もともと平面性は劣っている。545ホルダで両脇のフィルム押さえ部分をの板バネが浮かないようさらに板バネで押さえつけるよう改造すれば、さほど劣らない平面性が得られるような気がする。きれいなほうの545ホルダは売り飛ばす。うまくすると買った値段より高く売れるかも。1050のほうは心おきなく改造しまくれる。古いタイプは開口部がアルミで、そのほうが精度は高いだろうが今回はプラなのでバリバリ削れる。しかもホルダがヤワなほうがカメラ側の摩耗は少ないだろう。さっそくがしがし切削。箱がジャンク寸前なのだから、装着するフィルムホルダもジャンクのほうがお似合いだ。
写真機材はボロいのに限る。新品同様のは傷をつけまいと気兼ねしてしまうからいかん。機能はともかく外観はボコボコくらいのほうが遠慮なく使い倒せるのでよろしい。後生大事に温存してもなんの意味もない。みんな消耗品。
ヤフオクでは新品同様のはフジヤと大差なかったりもっと高くなることも多いので、売るにはいいが買うのはほとんど意味がない。地方在住者にとっては、大都市の中古屋から送料負担で取り寄せるのとさほど変わりないので、中古屋相場と同等まで競り合うのだろう。中古屋のwebページと違って画像があるのが遠隔地の入札者にはいいのかもしれない。中古屋が近くにあるなら現品がじかに確認できて保証つきの中古屋のほうがいいに決まっている。ヤフオクで買うべきは、中古屋ではなかなか出ない珍しい品物、ワケあり品、期限切れフィルム、こういったものだ。

賃労働を片付け午後からいざ出陣。飯田橋に降り立ち家*庭教*師のト**イの非常階段に上がろうとするが施錠されている。前はあいていたのだが。柵を乗り越えて、とも考えたが、テストだしそこまでするほどのこともあるまいと見送り。保育所の上の団地の非常階段8階。野放しで屋上まで上がれる今どき珍しい物件。探せばまだまだあるか。Gitzoは80°まで開脚できるので柵から乗り出せるのがいい。しかし重心が外側にあり、箱もろとも落下しないかとひやひや。ピングラも覗けないが左右の水平だけ出してあてずっぽうで向ける。露出計も持ってこなかったので露出もいい加減。適当そのもの。4、5年前に詰めたままだったTMXで40sから1m。16時頃だったか。4枚。1枚は引き蓋が割れていた。上から下までジャンクの塊。あとから考えたら延長すべきだった。ISO100なのに1ISO160より露出を切りつめてどうするよ。これが俯瞰では初の露光。その後日本武道館に行き、545ホルダのテストも兼ねて撮影しようと思い、なんかの大会で自衛*隊の車両がツルんでいて難癖つけられたらやだなとか考えつつ組みたて、ふと気づいたら財布がない。ポケットになく、荷物の中にもない。さっき九段下から飯田橋よりの公衆電話ボックスに入ったとき、電話機の上に置いたまま出てきてしまったのだろう。しかも珍しく大三枚も入っている。こんな時に限ってやらかすとは。なかば諦めながらも急いで戻るが、うすうす予想したとおりない。影も形もない。何度見てもない。30分くらいは経ってるし、そりゃそうだろう。拾得物として届けられているのではないかと一縷の望みを抱きながら、九段下交差点の交番へとさっき来た道を戻ろうとしたら、ボックスから何歩も行かないところに、その財布が落ちているではないか。しかも驚いたことに札も抜かれておらず、たまたま入れてあった保険証やカード類も残っている。さっきあわてて戻ったときに通った場所なのだが、急ぐあまり落ちているのに気づかなかったのだろうか。探している間に出現したのだろうか。詳細は謎だがとにかく無事返ってきてめでたし。まだ日もあるのでまた武道館へ行き、とはいえもう暗いので下見にとどめる。思っていたより小さい。なるべく日の低い時期の早朝か夕方に南側からが好適か。科学技術館はたぶん中学の修学旅行で来て以来。水道橋から帰投。