ようやくプリントであることよ。WORKSの11時間チケットが2時間半分残っていたので21時まで入れる。去年の10月16日発券なので期限ギリギリ。
ビックでフジCG大全紙20枚3箱30,720円也を引き取ってから向かう。とにかく重くて手に食い込む。
Durst Laborator1200。4x5の引き伸ばし機としては最も完成された製品であり、おそらくDurst社の最終製品。たぶんもう製造中止。もう一度使ってみるのも悪くあるまい。もっとも、ネガキャリアが専用のコの字型のタイプで、持参した自作のガラスネガキャリアを入れても上にすきまが空くのは予想済みだったが、ネガキャリア受けの面積が狭くてガラス部分を充分に受けられず、結局のところは前回同様コンタクトプリントのみ。大全紙も持っていったが引き伸ばしは無理だろうとは思っていた。とにかく、今さらながらネガの素性を知るためのコンタクトプリント。ランプハウスを光源として使っているだけであって、その他のフォーカシングなどの精密な機構の恩恵には浴せず、引き伸ばし機の最高峰をバカにしたような使い方だが、それもまあよかろうて。
日曜の夜だからすいてるかと思いきや満室。プロセッサ待ちも多く効率悪い。むしろ「月曜日の前」だから混んでるんだろうか。産業写真の事情なんか知らんよ。
最初に焼いた去年のテスト用印画紙の切れ端がかぶっていたらしく30分無駄にするが、その後はかっ飛ばしてとにかく4x5ネガを印画紙に乗っけてはプリント。でも急ぐあまり数枚の印画紙を未露光のまま現像してしまったり、印画紙が入った遮光箱の蓋を開けたまま点灯したりで、かえって無駄が多いような気がする。でもそういう失敗は時間がありあまっているモノクロ自家暗室でも同じか。
はじめの数枚を除きM37Y25だったか。
あっというまに、しかしテンションの高い2時間半。終わってWORKSのI嬢にチケットを渡そうとすると、見る前から「ぴったりね」と。DMも渡してまだ一枚も焼いてないと白状して、しかも大量の印画紙を持ってって、にもかかわらず先の予約も入れず、もう明らかにこれっきり。「お世話さまでした」と言うとすべて察したかのように「個展がんばってください」。2000年から30回ぐらいは使ったろうか。
帰ってチェックしてみると乾燥ムラらしきものがやたら目につく。コマーシャル・フォト方面の雑誌では有名らしい先生が抑揚のない印画をしきりに乾燥させていたのそのためだろうか。こっちは確認用なのでプリントの仕上がりなどまあいいんだが、空にムラがあるのもこのせいなのか。それにスヌケ部分の最大濃度も出ていない。32カット分焼けたので、印画紙代を除いて1枚あたり107円。仕上がりを考えなければ外注プリントよりはるかに安い。
東京武道館は5月に撮影したネガより空が青く、ヌケもはるかにいい。覆い露光したにもかかわらずディテールも出ている。気象条件でこんなに変わるものか。ともあれ再撮影した意味があった。
明日は朝から台場、そのあとは有明。今度こそビッグ*サイトをものにしてやる。で夜は暗室。ネガとネガキャリアと印画紙持参で撮影。いよいよ大車輪だ。