届いたダイクロフィルターモジュールを活用して4x5ネガをプリントすべく、自作ネガキャリアのつくりなおし。ガラスが2mm厚とのことだったのだが2mのアルミ板と合わせてみると高さが足りず挟んだフィルムが浮いてしまって固定できない。キャリアを動かすとネガが遊ぶ。高さを合わせるためガラス部分に両面テープ1枚足してあるのだが、それでも足りない。そこでテープをはがして貼り直し。専用の剥がし液は800円。ばからしいので手持ちの有機溶剤で。スポイトでたっぷり含ませおそるおそる力を加えるとガラスは徐々に剥がれてくれる。しかし溶剤まみれ。
次に貼り合わせた2枚のアルミ板。ガラスは4mm程度の幅の両面テープで固定してあったし、構造上力が加えやすかったが、アルミ板は全周をすきまなくがっちり貼り合わせてあり、容易なことでは剥離できない。しかも幅10mm程度の枠なので強度にも乏しい。強引に剥がそうとしたら薄いほうが曲がってしまった。溶剤を流し込みどうにか剥離。HCPの両面テープは強力。百均とは比較にならない。数倍の値段なのだから当然か。ひん曲がった板を逆に曲げてみるが元に戻るはずもない。
ネガの上に来るほうはガラスをネガに密着させられればいいのでこちらをそこに回すことにし、片割れを二枚貝の下のほう、レンズ側にすることにして慎重に行う。溶剤を注ぎ込んで両面テープが浮いてきたところでカッターの刃を差し込み、曲げ方向の力がなるべくかからないようにする。やってみればなんで最初からこうしなかったのかと思うが、予測能力に欠けるのかただ乱暴なだけか。どうにか剥がしたものの、残った粘着剤がしつこい。どうやらアクリル系とかでシンナーで溶かせるものではないらしい。特にガラスにこびりついた液だれの痕が落ちない。レンズペンでゴリゴリ。
エツミのレンズ清掃用品レンズペンを最後まで使いきる方法をあみだす。といっても外周のへたった部分を切りながら使っていくというだけのこと。レンズペンはレンズを拭く部分の中央がお椀状にくぼんでいて、よほど曲率の高いレンズエレメントでなければ中央部はレンズ面に接触しない。外周部のみでレンズの清掃を行い、そこが消耗したら交換することになる。使わないまま捨ててしまう中央部を有効に使いきるために、外周を蚊とり線香のようにむきながら使っていくわけだ。しかもクリーナーが小さくなるので、ファインダーのように狭い箇所にも使えるようになる。ネガキャリアのアンチニュートンガラスはレンズなみに扱う必要がある。でもこびりついた粘着剤をこそげ落としているとみるまにへたってしまう。その上レンズよりも面積が広くいくら拭いても終わらない。何やってんだとつい考えてしまう。通常とはまったく異なる用途であるがゆえに避けられない試行錯誤と位置づけるしかない。