ひさびさに新宿。次世代写真器のための部品加工。今回は図面なんぞ引かず手書きでカット寸法を指示するだけ。どんどん大雑把になっていく。各方面で疲れなくてよさそうだが、その行きつく先がどこかと考えるに怖くないでもない。そしてさらなる部品調達。あとで中野に行ったら、財閥系のメーカー製らしい同様の製品が島忠でハンズの半値以下で売られていた。まあいいさ。ハンズは自分とこで買ったものじゃないと加工してくれないし、島忠は木材カットしかできない。塩ビの直線カットくらい自分でやれとの天の声が聞こえてくるが、1カット73円で仕上がりははるかにいいのだからそこで強がってもしょうがない。
こいつをヨドでBクリップに挟んでみたら、口が開かず摑めない。より大きい630円のクリップでもかろうじて入る程度。これじゃ無理がありすぎ。百均やハンズにはこれより大きいクリップはなかった。ファイバークランプというのはあったが雲台に固定できない。ヨドでふと見るとManfrottoのスーパークランプによく似たs-Wingスタジオクランプとかいうのを売っている。3,465円の10%還元。製造国表示すらないのがいかにもインチキくさい。このごろこういう加工精度が低くても通用する撮影関連用品とか大判用のすきま商品をちまちまと供給している中国産だろう。戦後に日本工学なり他の多くの日本のメーカーも外国製品のまねっこの安物で大きくなったのだから似たようなもんだ。つくりはManfrottoとほぼいっしょ。部品のサイズまで忠実に再現した、プライドもクラフトマンシップもあったもんじゃないコピー品。全体につくりが悪くて性能が低そうな粗悪品の雰囲気を漂わせるあたりが、劣悪の見本のようなこの写真器にはまことにお似合いだ。すかさず購入。多少耐荷重が低くたって、固定する対象が塵芥のような軽さだから微塵も影響なし。ざっと試したところ66mmならかろうじて挟める。Manfrotto製はカタログでは13mmから45mmとあるが、もっといけるだろう。コピー品は重量500g、マンフロは250gとなっているがほんとだろうか。しかし、ことによるとつくっているのはどちらも同じ工場だったりするのかもしれない。それくらいよく似ている。しかもこちらはダボつき。以前ダボだけで800円とか払った記憶がある。おそらく真鍮合金製。でもこんなのが出回るとManfrotto製が駆逐されそう。銀一扱いなのだが、かつては最高のブランド品を最高の値段で売るとにかく気位の高い写真機商だったのに、ずいぶんと身を持ち崩したもんだ。
次は組み立て。今度の写真器は、写真の可塑性を存分に発揮させたものとなる。正確には弾性というべきなのだが。