午前中白っぱけていたが珍しく空が青くなってくる。15時前西空に雲が消えたので出発。とはいえいつの間にか雲が湧いてくるので。無雲にはならない。今年の梅雨明け後は夕立というものがない。入道雲なんて久しく見ていない。
装填済写真器2台持参で西新宿。新しいことをはじめる時にはなぜかいつもここからになる。16時。もう日が傾いていて地表面には直射日光が当たらない。やむなく上に向け、都庁本庁舎前から新宿住友ビルへ長玉。露出も測らず1m。壁に照り返しあり。中央に収めたつもり。どうなることか。つぎにほぼ同じ場所から本庁舎北側の回廊を通し西へ短玉1m。三脚を倒したら第一パーン棒のグリップにひびが入っていたものがもげてしまう。まいったなあ。これがとれると回せなくて雲台の操作ができないんだよ。でも元に戻したら割れてはいるが使えそう。得意のスーパーXで固めてごまかして、いよいよ駄目になったらその時また考えるとする。
新宿三井ビルに寄ったらペンタックスフォーラムが消えていてびっくり。「移転のお知らせ」とかいったものもない。ネットで調べたらとなりのビルに移ったらしいが、お家騒動もあるしで飛んだかと思った。これで、写真を見始めた頃から同じ場所で続けている写真専門の展示施設は、首都圏では写大ギャラリーくらいになってしまった。あとはみな移転したか店じまい。ペンタックスはネイチャー写真が大半でどうというほどの場所でもなかったのだが、かつてはアンドレアス・ファイニンガーの連続個展をやったりと意欲的な企画もあった。この間の歳月をふと思いおこす。
客商売は何でもそうだろうが、ギャラリーというのは場所に客がついているわけで、移転してしまうとまた最初から客に覚えてもらわなければならないのだから、ずっと同じ場所で続けるというのは大事なことのはず。メーカー系ギャラリーがころころ移転するのは、所詮は修理受付窓口とショウルームの併設施設であって、必要があれば客はどこでも来るという態度の殿様商売だからなのだろう。そのわりにはサービスセンターの機能を失ったコニカミノルタギャラリーが今なお続いているのはまったくの謎。
ハンズで写真器の部品加工。糸ノコとか言ってるので自分でやっても大差ないだろうが、200円なのでやってもらうことに。ステンは糸ノコでは切れず真鍮に。0.3mm厚のはずが加工できるのは0.5mmからと言われ、自分でやるかどうするかさんざん考えた末に強度も上がることだしと0.5mmにして加工もやってもらうことに。材料費と6点分の加工費で4,000円超。た、高い。けど手間考えたらこんなもの。塩ビは渋谷店で扱っていないと言われたのであきらめてわざわざ井草八幡宮まで歩いてしかも高いのを買ったのだが、新宿ハンズではとりよせてくれるらしい。しかもそこそこの精度で加工もしてくれる。1カット52円。東急ハンズの店舗間対応格差には留意せねばならない。でもサービスのきめ細かさを問わなければ安いのは島忠。専門店より安い。
加工の待ち時間、PlaceMからの帰りPhotographer's Galleryに行こうと新宿2丁目を通ったら、何やらいかがわしげな連中が大勢。お祭りらしい。そういえば去年も同じ事態に巻き込まれた。暑さに加え人いきれの中三脚を振りかざして非難を買いつつ進む。このごろではLGBTへの抵抗感もだいぶ薄まり、かといってことさらに関心もなく、とりたてて特別なものと見なしていないと思うのだが、いわゆるゲイカルチャーは今なお受けつけない。とにかくベタベタつるんでんのが大嫌いなんだよ。プロレスが苦手なのとほとんど変わらないだろう。実際、ガチムチっちゅうんですかそういう絵に描いたようなかたがたがうようよで非常に不快。だったら2丁目なんぞに来るなって話だが、こうなったら意地でもPhotographer's Galleryに辿りついてやるととにかく前進したら、ギャラリーの真ん前が祭りの中心らしく、もはや写真鑑賞とかいう雰囲気ではない。去年もそうだった。
ハンズに戻って引取。仕上がりを見ると、さすがプロ。同サイズの部品でばらつきはあるけれど、板のソリはほとんどない。真鍮は硬いのだ。素人が安い道具使ったってこうはいかない。混んでるのにこれを2時間でやってくれることを考えると、値段も加工品質も町の板金工場に及ばないにしても、充分に値段だけの価値がある。
ゴム板でフィルムを裏打ちするつもりだったのだが、試してみると思ったようにはうまくいかない。そうこうするうちはたとひらめく。塩ビを重ねて二層構造にすればよかったのだ。もっと早く気づけよ。頭悪いねまったく。