こないだ遮光性チェックで現像したネガ、よくよく見ると全体に濃度が乗っている。それにエッジの一部にカブリがある。それはさして気にならないが、全体の濃度は無視できない。最小カブリ濃度と見なすにはやや濃いような気がする。しかし、黒パーマセルテープを貼った部分にも同等のカブリがある。
このことからして考えられる原因は3つ。1、フィルム保管中のカブリ。期限切れだし、明るいところで保存してあったとのことなので、開封前にすでにかぶっていた可能性はなくはない。他のフィルムと重なっている部分よりもエッジのほうが漏光にあたりやすいと思われるので、エッジのカブリも説明できる。でも、そんなにやわなもんだろうか。2、写真器の遮光不足による直射日光下放置時のカブリ。パーマセルの跡がないのはパーマセルの遮光性もあやしいから。しかしそれなら写真器内部の漏光の強さの差がありそうなので、明らかなカブリのあるノッチの逆側を除き均一にかぶっているのは不自然にも思える。3、現像時のカブリ。これはありそうだ。特にこれを現像したときには戸が開いていて、向こうの部屋のエアコンのランプの光が漏れていた。でも、10分も暗室下にいてやっと見える程度の光でそんなにかぶるものだろうか。肉眼の光に対する感度は高い。天体観測用の光電管には及ばないだろうが、露出計やそこらの写真関連計測機器をはるかにしのぐ感度を有する。それでやっと見える明るさに5、6分曝したくらいで、ISO100のフィルムがかぶるとは思えない。
1なら100枚のフィルムだけの問題。3ならモノクロだけの問題でカラーには無関係。ただ、暗室作業全体に累が及ぶ。2だと暗室は無罪放免だが、これも厄介な問題。フィルムを長い間装填したままにしておくことはできない。写真器を遮光袋に入れるなどして運ぶ必要がある。
要検証。
さて中野島忠。あいかわらず使えない店員率が高い。なんのためにいるのかわからないようなのにときどきぶつかる。まあこっちも世間からすればそんなもんか。優秀な店員はいるのだが、そういう人にばかり負荷がかかっているように見える。なんであんな商品知識も接客態度もなってない連中を飼っているのか。余裕があるんだろうか。塩ビ部品がなく発注。接着剤購入。さらさらのほう。こんな有機溶剤が20mlで475円もするのは明らかに高すぎ、もっと大きくて安いのはないかと思うのだが、どこにもない。揮発性が高いので大きい容器にしづらいとか悪用対策とかあるのだろうか。塩ビが溶かしこんである粘性の高いやつは安いのだが、すきまに流し込む用途には使えない。さらさらのは工作に使われ、一方ねっとりのは工事用途がもっぱらだろうから、金をむしりとれるホビー用品と量が出て競争原理も働く実用品との扱いの差なのだろうか。
フジヤにCanham DLC-45とGandolfi Variant 4x5が出ているのでいじってみる。Canhamはだいぶ前にIPPFで触ったことがある。駒村商会は扱いをやめたらしい。売れんだろうしな。軽くて、無駄なく合理的につくられた独創的なカメラなのだが、いかんせん華奢すぎ。伸ばすとゆらゆらするように思える。EbonySV系も不安定だと評判悪いが、これよりは頑丈だろう。ただ、山岳などでとにかく軽くしたいが木では不安な用途にはいいカメラだと思う。相性が分かれるカメラ。camerareview.comでも評価が割れている。袋蛇腹つきで24万。そこそこ使ってある。リンホフアダプターはついていたかどうか不明。フランジが長いのはいい。10年前なら買ったかもしれないが今さら。Gandolfiはでかい。5x7も使えるのかとも思うが蛇腹のサイズは4x5どまり。フロントのスイングの機構がおもしろい。ベースティルトが2カ所。おそらく前ティルトと後ティルトが分かれている。不便。10万でも高い。やはりEbonyは値段だけのことはある。
で写真器づくり。ノコギリでカットし二層構造に。切った切りくずは捨てずにすきまに詰めて溶剤で固め、充填剤とする。溶剤が流れて内部外部が汚れる。真鍮のバリとり。一昨年展示用フレームの組み立てに使ったテルモの注射器はパッキングがゆるくなっていて使えなかった。30円とかの使い捨てだからこんなもん。やむなく溶剤についてきたスポイトを使うが、先が太くてやりづらい。ハンズは100円くらい高いが針つきのスポイトなので格段に作業性が高く、奥まで届く。しかも注射器のように指に刺す危険もないし、楽に扱え出すぎることもない。