*[機材・感材]
天気も悪いのでひさびさの写真器製作。内部反射対策とサビよけのためつや消し黒の油性塗料を真鍮板に塗るわけだが、接合部の塗装膜が厚いと開口角に影響しそうで、かといって薄すぎるとサビよけも反射防止も効果がなくなる。塗りムラも出てくる。かといって厚くてもムラはあって接合精度が低下する。なるべく薄く均一に、と思うのだが、筆を使っている限り溶剤で薄めた塗料を盛ってもそうたやすくはいかない。重ね塗りしようとするとすでに塗った膜が溶けて剥げるだけ。見た目なんぞはまったくどうでもいいのだが、写りに多少とも影響するのでどうにかしたいところ。でも考えてみると昔から筆というのは縄張りではなかった。書道は嫌いだったし、絵も自分のデッサン力のなさに気づいて早々に降りたのだが、模型なんかの工作でも塗装でつまずいてひとつも完成させられなかった。絵の具なり塗料といった色材を扱うことからは遠かったのだろう。なじみの道具はハサミとカッターと定規。筆ではない。筆記用具全般にもさして関心はない。図工や美術の成績が昔からいちばんよくて、小学校の時、風景画を普通に描いていたのを、途中で気が変わり山を噴火させてそこら一面火山灰まみれにしてみたところ、教師が怒って成績を下げられたとき以外はいちばん上しかとったことがない。他の教科はどうだったのか忘れたけれど。でも美術が得意なのではなかった。あくまで切った貼ったの図画工作の人間だったのだ。
初のオフセット型。これまでつくった4器はいずれも改良の必要が生じているので、スーパーXでがっちり固めるのは得策ではない。きっと不具合が見つかるのだし、そのためのテストである。なのでパーマセルで仮どめ。開口角の制限は出るがだいたいのところはわかるだろう。3器に160VCを詰める。3号器は軽く膜面に触れてしまい、ジャンクだから捨てるかとも思ったが結果に出るかどうかのテストも兼ねると見なしてそのまま装填。もっとも今までこの手ので明瞭に出たことはない。
明日は晴れそうだ。テストできるか。