特快晴だが透明度低い。目黒に11時過ぎ着。大島神社は結構な人出。前日が蚤の市だったらしく、間違えて来た人が大勢ということか。建物も狛犬も東北東向き。やるなら早朝だがどんなものか。目黒不動尊。戦前は権勢を誇ったらしいが、今は何もない。目黒区にしてはやたらに広いだけ。戦災で焼けて復興中といういうことらしいが、60年であんなものだろうか。とにかく閑散としている。仁王門は豪壮。てろんとしてあんまり強くなさそうな写生的な犬があちこち。巻き毛の狛犬も。観音像はお堂の中。本堂は鉄筋コンクリ。青銅製の大日如来像が本堂の裏に露天であり、これは各地の大仏と違い光輪を背負っているので造作は特徴的なのだが、日が射さず木に取り囲まれていて難しい。不動明王像は近寄れない。
成就院は蛸薬寺ということなのだが、どこが蛸なのかよくわからない。ご本尊の薬師如来が乗った蓮華を三匹か三ハイか三尾かの箱が支えているということらしいのだが、小さくて目をこらしてもよく見えない。でも蓮と蛸の取り合わせが疑問。蓮は海では育たないだろう。それとも淡水性の蛸がいるのだろうか。それよりあんないろいろ乗っかられたら蛸がつぶれそうで心配だ。亀に乗ってる仏さま関連はよくありそうだが亀ならどうにか荷重に耐えるだろう。しかも淡水性の亀もいる。小さいけど。象に乗った仏教関係者もあちらでは多いが、このへんのスケール設定はどうなっているのだろうか。仏教関係だから伸び縮みするのだろうか。ウルトラ一族みたいに。狭くて本堂も小さい。天恩山五百羅漢寺は階段を上ったら拝観料、しかもこのへんにしては強気の300円。屋内の羅漢像を見てもしょうがないし、覗くと本堂はちゃちな近代建築なので引き返す。大円寺には露天の五百羅漢像。実際に500体ありそう。この人像への執着はなんなのか。独特の様式をともなった再現ではあるのだが、再現への執着、とはいえない。宗教的情熱がかたちをなすにあたって人という姿を選ばざるをえず、結果として再現となった、ということか。だが再現は再現だ。手彫りの石像をあれだけつくりあげる情熱とはいかほどのものなのか。大火の火元がここの寺だったということでその供養らしいが、再現すれば供養になるのか。