昼前から雲が出たり消えたり広がったり。のんびりプリント。自前の暗室はたいへん快適。思い通りに手を加えられるし、時間に追われることもない。このように休憩も取り放題。高い金払ってレンタル暗室の不充分な機材で苦心惨憺していたのが莫迦みたいに思える。でもあれも必要な過程だったのだ。以前からうっすら予想はしていたのだが、CP31を引き伸ばし機と同じ机に置いてあるので引き伸ばし機に駆動の振動が伝わってかすかに揺れている。机をわけたほうがよさそう。コクヨの事務机なんぞそこらに中古でいくらでも転がってるだろう。現状の、ロール紙プリントを考慮して導入した幅180cmのは新品じゃないと入手できないだろうが。しかしロール紙プリントなんぞ結局まったくやってない。ネガキャリア受けはマスクをとりはずしできるようただでもらってきたアクリルで改良予定。
フジCG六切。神田明神狛犬はどこかの聖堂の屋根にあるガーゴイルのよう。もともと西洋の怪物みたいなのでそうなってもおかしくはないが、ずいぶん獰猛そうな顔つき。背後に朱塗りの神社建築があるので和風様式に見える。でも護国寺墓標には日本的意匠の片鱗も残っていない。湯島天神の2体の狛犬は、初回撮影時については鼻ばかりが目立っている。さらに一昨年の個展直前に再撮影したものの結局プリントできなかった川崎ソリッドスクエア。フレームがほぼ完璧なカットは左辺に黒っぽい落ち込みあり。ビッグサイトのファイルのプリントも色が不満なので焼き直し。これはQLの平面性が悪く直線が曲がっているので再撮影のつもりだったのだが、カットによってはさほど問題がない。ただ空にムラがあるように見えるカットもあり、これは武道館でも発生した現象で、現像ムラとも考えにくく、日没直前にはこうなるのかもしれない。しかしこれもカットによってはほとんど気にならない。これは、誰になんと言われようと、まぎれもなくこれだけのことをなしたのだ、この写真が私だ、と臆することなく言いきれる数点のうちのひとつである。
クリエイトの処理済4x5ネガのクリップ痕が短辺の中心付近2カ所の1個の穴から4隅の多数の穴に変わった。堀内カラーと同じ。外注になってしまったのだろうか。こちらのほうが画像にかかることが少ないので好都合ではあるのだが。現像料は据え置き。ポジはたぶん値上げしている。それから現像に出すと戻ってくる時にフィルムが入れられている封筒が4x5用ではなくロールフィルムも入る封筒になった。以前ロールフィルムのはもっと天地が短かった気がするが、4x5も入るように大きくしたのかもしれない。共通化してコストダウンするのだろう。ただ4x5用は印刷色が2Cから1Cになってけちっている感じだったのだが、この長いやつは2Cに戻っている。堀内は高いくせに封筒に入れてさえくれない。中身が堀内だったとしてもクリエイトに出すほうがいい。
結局5、60枚焼いたろうか。ふたを開けてみると現像槽はきれいなものだが定着槽には予想どおり白い沈殿物が付着している。しかしつもっているだけでへばりついてはいないので何回か洗浄すればすむ。ローラーは念入りに洗う必要がある。それでも清掃の手間が通常の何割増しか倍かになるという程度。残りの漂白定着液ももちろん使うのでまた汚れるのだからあまりていねいに洗う必要もない。あと2回分。それより排水受けのバケツをあふれさせてしまいそっちのほうが難儀。バケツがそろそろ一杯なのはわかっていたのだが、うっかり排水ホースのキャップを抜いたまま水を注いでしまったのだった。あいかわらず抜けまくりである。