引き伸ばし機の開口部、ネガキャリアステージの上に載せるフォーマットマスクを作成。と思ったが端材の黒アクリル板が反っている。3mm厚40cm幅で中央が5mmくらい浮く。390円のジャンクじゃこんなもんかとも思うが、アクリルはたちまち反る。かつて齋木克裕の展示でフォトアクリルが曲がっていて、立てかけておいたら反ったと言っていた。これも買ってきてからの保存状態が悪くてこうなったのかもしれない。さてどうするか。普通に考えればアライメントが狂うのでこんなのを光路中に挟むのはもってのほかだが、上から散光ユニットをバネで押さえつけるので矯正されるかもしれない。考える。
考えた。3mmのは逆に反るようにしばらく放置して変形させることとし、やはり端材の200円5mmアクリルで製作する。今回つくるのは4x5用のマスクだが、6x12などブローニーや135複数コマの各種固定マスクもいずれ必要になるので3mmのほうも無駄にはならない。たぶん……。5mmのアクリルもわずかに反っていて、3mmのほうが圧による矯正効果はあるだろうが、うるさいことを言い出すとアルミ板で反射防止のメッキもしてと金のかかる話になるし、どのみち伸ばし機自体がそんなに厳密にはアライメント出ていないのでこれでよしとする。2mm厚もあったがメタリックなのでさすがに気が引ける。黒アクリルも光沢があるのでどのみち内部反射対策として黒ケントでも貼るかもしれんけど。
さてあとはアクリルカッターでひたすら削る。穴あけやカットくらい、ハンズでアクリルを買ったことにしてやってもらったほうが精度高いしずっと早いのだが、引き伸ばし機に装着して具合を見ながら削っていったほうが失敗が少ないと判断。ハンズの1mm単位の加工では、下のネガキャリアステージにぴったりはまってガタが出ないようにするためには追加工が必要。そこで仕上がりも落ちるし、だったら元から自作のほうがいい。アクリルカッターを使っていると振動で人さし指がしびれてくるので休み休み進める。しかし5mmもの厚さだとアクリルカッターでちまちま切り欠いていくのが難儀。直線カットなら両側からある程度削って折ればすむけど、穴あけだとそうはいかない。業を煮やしてドリルでズボズボ穴を貫通させ力任せにくりぬく。最後はいつもこういう実力行使になる。中学時分に使っていた糸ノコ発掘。なんだこんなところに。今持っているということは、大学進学で親元を離れたときからずっと一緒だったのだろう。それともいつか見つけて連れてきたのだろうか。片方の歯の留め具がついていないが、蝶ナットでどうにかなりそう。探せば出てくるかも。サビも出ていない。だいじにしよう。で、どうにか穴はあけたわけだが、これから黒フチの幅がいい具合になるよう調整。寝る。