日の出頃には特快晴だが8時には雲。徒歩で近場かバスか迷って一番手近な鉄道である京阪にとりあえず乗る。丹波橋に着いたころには各方面遠く雲。奈良はあきらめ、様子見に京阪宇治線。山椒の匂いがする電車。雲だらけで引き返し、また京橋へ。30分100円のネカフェを見つける。さすが大阪、安い。と思ったら1時間からだった。嘘ではないがはめられた気分。これも大阪か。安いのは間違いない。内装もボロくて値段なり。でも無線LANは快適に使えるし電源はあるしで、そこらの路上で無線LANに便乗しようとあがくよりよほどまし。フリードリンクだから確実にモトはとれる。ライブカムでは京都は盛大に雲。ところが名古屋はどの方角を見ても完璧な特快晴。しまった。完敗。でもゆうべ吉田寮で気分よく布団で寝られたからよしとする。
宝塚線中山寺へ。JR駅の近辺には案内板もなくバスも出ていない。高架の線路からはそれらしい寺も見つからなかった。こりゃたいした寺じゃないんじゃないか。いつもながらろくに調べずあてずっぽうで行くこの習慣を後悔するが、後悔して直るわけもない。しばらくうろうろしてようやく載ってる地図を発見。阪急の駅が最寄りらしい。かなり遠そう。あるいたらほどなく派手な宝珠をいただいた朱塗りの塔が見えてくる。あれか。そんなに遠くなかった。たどりつくと古くて立派な山門。塗装のはげた金剛力士はアンバランスで少しく滑稽。その両脇に大きなわらじがあるので、足関係が売りの寺なのだろうか。進むとエスカレータが2段。都現美開館の時に何階にもわたってエスカレータで上がっていく美術館という代物を突きつけられて、ここはデパートかと面食らったが、で実際そうなのかもしれんが、寺のエスカレータというのもはじめて見た。最近あんまり聞かない「エスカレータ式」なる語が浮かぶ。エスカレータ式に墓場まで、「永代供養」なる条件つき安住の地へ、の図がありありと連想される。で、どうなんだろうと思いながらもありがたく使わせていただく。肩痛いし。わらじがあって足が不自由な参拝客が多いのでそれに配慮してということかとも思ったが、ここは安産祈願の寺らしくて足がどうこうということはなさそう。身重の妊婦のための施設ってことか。エレヴェータも完備。
で本堂。

天空光で青かぶりしてるが、龍や孔雀や鹿や猪が舞い踊る、極彩色の、でもないけどかつてはそうだったのだろうと思わせる装飾。これこれ。こういうのがほしかったのよ。桃山様式だとか。確かに豪華絢爛。しかしながらいかんせん本堂正面前の屋根が邪魔してほかにもゴテゴテといろいろ建て込んでいて撮影には及ばず。

大願塔は色鮮やかな朱塗りで白も汚れておらず宝珠もきらびやかでたいへんきれいなのだが、南には立てずやるなら東からのみ。よほど余裕があってついでがあれば、というところ。ずいぶん堂宇は多く、古いのから派手なのまで混在している。しかもライブカムが3台もあって、URLを離れた知人に知らせて参拝しているところをリアルタイムで見てもらおうという趣旨の説明がある。何が楽しいのかあまり理解できないのだが、それはそれで盛り上がるのだろうか。記念写真の同時版ということか。

閻魔堂も派手でなかなかいいのだが、東向きだし木が邪魔をする。東照宮陽明門に期待するしかないか。
16時前に雲が消える。やはり宇治で降りておくべきだったか。でも遠い空は白くくすんでいる。阪急駅を通過してJR中山寺駅から大阪に戻り、ゆめ咲線ユニバーサルシティの先、桜島まで。埠頭は埠頭だがつまらん。戻って弁天町で降りようかと見てもつまらなそう。17時頃で降りてもすぐ暗くなるしでそのまま環状線で京橋に戻って京阪で祇園四条で降り堀内カラーに清水寺のネガを出し醍醐寺ネガの引き取り。今度は上が切迫しすぎで切れていないネガが4枚中1枚しかない。しかもやや広すぎ。やむなく遊びを広くとった予備2枚を出すがうち1枚はカブリの可能性あり。そのまま吉田寮までてくてくと。吉田寮の部屋では演劇の打上げとかいうのをやっていて、三脚に興味を示した女性に写真を見せることになるが一部建物以外は反応薄く、すぐ飲み会に連れ戻される。見る人はいつだって勝手なもの。わりあい早く宴会が終わって安眠熟睡。