6時半に寝カフェのパックが終わり外へ。まだ暗いがほぼ無雲。いつものようにとりあえず京阪の切符を買って入札。ホームでクイックロードフィルムホルダーIIをさらに削っていて、まったく関係のない逆の辺を削っていたことにようやく気づいた。道理で削ってもケラレがいっこうに解消されていなかったわけだ。おかしいと思った。なんですぐ気づかないかね。いったいどれだけこの箱を使っているんだ。どうしてこうマヌケなんだろう。みんな再撮影するのか。とてもとても。気をとりなおして反対側を削る。ホームのベンチに奈良県の地図を広げて、カッターナイフでザクザク。どう見ても不審者。
ひとしきり削って飽きてきたところで乗車。東福寺の開門が8時なので、数駅先まで行って戻ってくる。ホームより車内のほうがあったか。やや雲が出てきたが、とにかく行ってみる。着いてみたら8時半開門だった。六波羅門の横の石垣に地図を広げてさらにザクザク。開門と同時に入山し、とにかく組み立てる。早すぎて光が弱く、向かって右側の屋根に木の影がかかっていてまだ無理。こんな朝なのに早くも参拝客がちらほら。次第に雲が広がっていて、今日も一日無駄に終わるのかとすでにして絶望的な気配になる。寒さと眠さに耐えきれず、日なたで暖をとりうとうとしながら待っていたら、10時頃から晴れてきたではないか。透明度は低くて上天の青さもさほどでなく北に遠い雲があるが、もう贅沢は言っていられない。ここは東京ではないのだ。晴れた日に何度も来られるわけではない。完全な条件を待っていたら何もできずに終わる。
インスタントフィルム2枚でまずは構図が固まり、10時半頃から露光開始。EV15.1、1m。観光客だけでなく法事もあるらしくて人が多い。三門前にいる人は少ないが、金堂の御本尊を覗いたり手を叩いて反響させたりしている人が多くて滞在時間が長く。三門の柱の間のずっと先に見えるのだ。小さいが写る可能性もある。こんなことなら早めにやっておくんだった。とにかく人がいないときを見計らって、1枚でも当たるように少しずつ向きをずらしながら何枚も撮影。金堂階段に腰をかけた2人連れがいつまで待っても去らない。業を煮やして走っていき、「あとどのくらいここにいらっしゃいますか」と訊くと怪訝な顔。「写真撮ってるんです」と言うとすぐ動いてくれた。品のいい老夫妻。あとで撮影しているところにやってきて、数年ぶりに日本に一時帰国したのだと言う。どこかに永住権を得ているのだろうか。そんな京都観光なのに悪いことをした。もっとも写真をやるにともなう「悪いこと」をいちいち悔いていたら際限がない。南中時に撮ろうと思ったが、日に太陽がかかり人は去らずでうまくいかず。北にうっすら雲はあるが12時半に1枚で終了。光源側にも背景にも雲が広がりここまで。ポラ5枚フィルム8枚。
さてどうする。また晴れ渡る見込みはある。食事して様子見。13時過ぎ、まだ雲は出ているが西は雲なし。早めに黄檗に行っておいて夕方まで待つか、アフロ大仏をやってから黄檗か。確実なのは黄檗。2件だとどっちも時間が足りずにこける可能性がある。こういうときはいつもどっちもいけると思ってしまう。東福寺バス停からは熊野神社経由で銀閣寺に行く便が出ているが、やや歩くので東山七条まで歩いて吉田寮前の近衛通に行く便に乗る。ところがこれが大失敗。清水寺道や祇園八坂神社、知恩院前を通るのでやたら混んでいて時間がかかる。こんなことなら京阪にしとけばよかった。これで10分はロス。道を間違えさらに10分ロス。着いたのが14時10分、大仏の型に影がかかっている。慌ててポラ切り、細かいことは気にせずさっさと撮っちゃえばいいのに、傾いてるとかやりはじめてしまい、大仏のあごに影が動いてしまう。この段階で2枚1m。でももうすっかり影がかかり、14時半断念。まあしょうがない。神宮丸太町から京阪に乗り、黄檗へ、のはずが乗換駅の中書島を寝過ごしてしまう。しかも特急だからなかなか止まらない。でもでも、15時20分、東の空には雲がたなびく。戻ってとにかく黄檗まで行ってみるが西も東もすっかり雲。日没にはイワシ雲。明日は天気崩れるか。今日はあらかたの天気予報は外れ、Yahoo!だったかExciteだったか、ほとんどあてにしてないところが結果として当たった。明日も晴れないかな。
東福寺が撮影できただけで、腐りかかっていたのがだいぶ持ち直した。ラボも休みで、うまくいってるかどうかはわからない。ピングラとポラに頼るのみ。1枚くらいなんとかなっていてくれ。で三室*戸駅の待合室で暖房にあたりながらどっかの無線LANに便乗して日誌を更新。