一心寺へ。本堂近辺は伝統的な寺院建築だが、仁王門がなかなか変。トラス状の屋根に団体展系彫刻の金剛力士らしき青銅像、門扉にもそんなレリーフ。撮影対象ではない。本坊も鉄コンの現代建築ふう。三千佛堂も相当なもの。中は会堂で、読経しているがかなりよく響く。
コンパクトデジタルカメラのバッテリーが切れたのだが、充電器が見つからない。吉田寮に残っているか、なくしたか。
cocoroomでガザ虐殺抗議のデモに誘われ、やることもないし行くことにする。デモなんて20数年前に行ったっきり、それもヘルメットとマスクとサングラスで武装して。江戸城址や靖国通りあたりを労組が練り歩く伝統的獲得闘争型のデモはたまに見るが、反戦デモがどうなっているのか見てみようと思った。こちらに着てきたのが遺品のドカジャン。もうすっかり作業着風のやつ。荷物しょっててボロボロになっても惜しくないので。これを着て持たされた拡声器を運んでいたら相当似合っていたらしい。
中之島に着いてみるとのぼりがたくさん立ちなかなかの人出。届出人数より動員が多すぎてデモが二つに分断されてしまい、先のほうについて行ったら、トラメガを据えつけた先導車が慣れた調子でシュプレヒコールをがなって、組合系の人が応じていて、こんな旧態依然のスタイルでいいんだろうかとすっかりやる気をなくしてダラダラついて行ったが、あとのほうはもっと若い人が多くててんでに自由に主張していたらしい。そっちのほうがよっぽど楽しそうだった。失敗。誘ってくれた人が、職業的にやってるようなプロ市民とはまったく違って、本気で怒ってトラメガで吠えており、あの熱がどこから来るのか気になる。
16時頃梅田でデモ解散。その後てくてく南下し、心斎橋を中心に2時間ほど歩き回る。またNadarに行く。しばらくぶりで写真について人と話して、溜まっていた澱を洗い流せた気分。また釜ヶ崎。ウエストに行ったらおっちゃんが渋い顔をし、今満席になったところだという。電話してくれればよかったのにと番号を渡される。情けが厚い。他の1,000円程度のところもみな埋まっている。土曜日は宿泊者が多いのだろうか。寒くいせいか。よくみると路上の人は少なくない。仕事はまったくないらしい。で日の出。1,000円、大風呂あるが週3日で今日は休み。冷暖房なし。ただ門限が23時半と遅いのでここにする。6階建でかなり広く、1階あたり60部屋とかあるらしい。しかし一部屋は狭い。背を伸ばしたらほぼ一杯。そして古い。門限実質なしでシャワーつき、部屋もまあ広くてまあきれいなウエストはいいほうなのだった。
下に着ているTシャツの肩部分がボロボロ。
これでこちらに来てから丸1カ月。こんなことになるとは。年を越したあたりから、あきらめて帰った翌日に晴れちゃったら泣くに泣けない、というのと、ここで帰っちゃったらいままで粘ったのが無駄になる、という倒錯した合理主義、というより合理性信仰に縛られてずるずる居つづけているわけだが、このまま去年のように晴れなかったらますます帰れなくなってしまう。どうしたものか。どう見ても晴れそうもない日には、晴れの日が多いはずの名古屋に行こうと思っているのだが、そういう予報の時には名古屋の予報もかんばしくない。と思ったら今日は予報を裏切って晴れたらしい。なんたること。