調理しながら考えた

夕食はほとんど自分でつくるのだが、調理の時間の大半はすりおろしている。しょうが、にんにく、大根、長芋、大和芋、自然薯、時にはわさびとかりんごとかチーズとか。もっともよく使う調理器具はおろし金だと思う。切ったり剥いたりという基本的な作業は行うけれど、長ネギやみょうがや大葉あたりのあんまりぱっとしない薬味を切っていることが多い。炒めたり揚げたりといった派手目な作業の比率はそう高くはない。盛りつけやら飾りつけなんてまったくしない。器に乗っけるだけ、どころか鍋から直接なんてあたりまえ。
地味なことこの上ない。でも、外に出ずに工作作業ばかりやって、出かけてもろくすっぽ露光せず戻り、あとは暗室作業、という華のない写真生活も一緒だ、とふと思った。料理と制作は同じだ、ともしばしば言われるし。