快晴。透明度はさほど高くなく富士は見えない。空はまずまずの青さ。
Sinarと迷って現行器。たぶん撮影はしないんじゃないかと思いつつも金沢文庫の金沢山称名寺に15時過ぎ着。2008-02-14に行った時は池に架かる木の弧状橋を工事していたが、それも終わっている。でも橋の欄干などはあんまり新しそうには見えない。散歩者がちらほらいるだけで閑散。釈迦堂へ。千社札がちらほら貼ってあり萎える。もっと隙間なく貼られてるならまだしも、20枚程度というのが中途半端。それも上のほうが多い。なんであんなところにわざわざ貼るのだろう。手の届くあたりは剥がされたということだろうか。でもまあ、千社札がある建物はたぶん今までのなかでないのでこれもまたよかろう。朴訥としている。1600年代築とか。ここは北条氏がもりたてた寺らしいが鎌倉幕府崩壊以後衰微したとかで、豪壮だったという往時の面影はない。さほど強く惹かれるというほどでもないが、晴れの日にせっかく来たことだし、他に茅葺き屋根がないので撮影することとする。檜皮葺も撮影してなくて、三井寺がいいのだが、また近畿に泊まりこんで晴天を待つほどの熱意はもうない。
インスタントフィルム5枚切ってパックを使い切り、QLフィルムを開封して3枚。EV15、影が多いので90s。インスタントフィルム見ると傾いているように見えるのだが、茅葺き屋根の仕上げがいびつなのかもしれず、フィルムがたわんでいたのかもしれず、適当にごまかす。3枚目でやや傾き矯正。3枚目の露光開始直後、西側の金堂の影が屋根にかかっているのに気づくがもう遅い。17時前に終了。南は雲が出ているが画面内にはかからなかった。硬貨のもちあわせが100円玉と500円玉しかなかったので100円を釈迦堂の賽銭箱へ入れ合掌。静かな夕方、抜けた空、ひなびた木造の堂宇。穏やかな気分になる。さほどの手応えもないけれど、こういう淡々とした撮影もいいものだ。