早朝から特快晴。寝る前に3器仕上げてフィルム装填。撮影諾否の連絡が来ない、と思って昨日電話したらもうOKで動いているとのことだった。昨日朝は快晴だったのに許可が出てないので撮影できず臍を噛んだのだが、予報では今日晴れそうなので、無理言って予定入れてもらったのだった。6時半すぎに起きて、それからやっと荷造り。せっかくの機会なので現行器も持っていく。ところがクイックロードホルダで内面反射と思われるカブリが頻発するのを思い出し、あわててカットフィルムホルダに装填。もう時間がない。現行器を使うので雲台はManfrotto#400でなければならない。次世代機用にクランプと#400のクイックリリースプレートを持っていく。組み立ては車内でやるつもりで。ところが駅に向かう途中、クイックリリースプレートが大ネジだったのに、クランプは小ネジしかなかったと気づく。しかし遅い。戻っていたら確実に遅れてしまう。現場でどうにかすることにして京葉線
そして葛西臨海公園駅を出たのが撮影開始時刻の8:30。葛西臨海水族園へ。1時間しかないのである。ここは三脚不可。商業用途扱いで撮影許可もらっても三脚・フラッシュ・レフ板は一切ご法度。しかし水槽のある展示室ではなく、上のドームの内側とその近辺ということで、特別に三脚使用の許可をもらう。ただし、開園前の1時間のみ。使用料がかかるが驚くほど安い。撮影使用料を払っての撮影ははじめて。書類書かされて腕章もらって現場に行き、器を雲台に固定するためにガムテープを借りに戻り、などとやっていて15分ロス。外に出ると、びゅうびゅうと海からの風が吹き抜ける。富士が薄く見える。遠くにわずかな雲。風さえなければ絶好の撮影日和なんだが。とにかく時間がないのでさっさと進める。EV12.6程度。ドームの中央真下から、ガムテでひっつけ2m30s。動かし2m。外で2枚、1m30s程度。さわると風で振動している。ほぼ無理だろう。ガラスが汚れている。中に戻って端のほうから2枚。次世代器はここまで。現行器のほうは午前中だと太陽が水が張ってある側にあって入れないのでやるなら夕方。実はここは外から眺めていただけで、中に入ったのははじめてなので、そのへんの勝手も知らないままで撮影を申し込んだのだった。完全に逆光になるので今日の撮影は無理だが、もし見込みあるなら後日また撮影させてもらおうと、形の確認のため覗いてみると、予想どおりまったく駄目。インスタントフィルムで撮影してみる。水平が出ておらず露出過多だが見込みないのはだいたいわかる。2枚目を撮影してホルダから抜いて処理待ち中に、インスタントフィルムの印画紙が、あまりの風の強さにネガから剥がされて飛んでいってしまう。こんなことがあるのか。3枚目も薄くて、もういいやと思ったところで9時半の開園時刻。3分で撤収。こんなに急いで撮影したのははじめてかもしれない。
入ったときに券売所が開いていなかったので入場券700円を購入。せっかくなので見ていく。ピストン西沢が、水族館を見るなら開館直後がいい、餌で水が濁っていないのでよく見える、といっていたがその通りの条件。でも開館直後だというのに、小学生とかの団体客が多い。それでも12月は閑散期らしい。カツオもクロマグロもサバ科。ところがアジはアジ科。ブリやカンパチも。アジよりマグロのほうがサバに近いだなんて……赤身とか白身とか青魚という分類はいったいなんだったんだろう。確かにアジには稜鱗があったり骨格が複雑だったりしてサバとはつくりが違うとは思っていたけれど。みんなスズキ目でスズキはやっぱりえらいのか。違うか。海草に擬態した熱帯魚が独特の造作。しかも生きて泳ぐ。とろそうなでっかいやつとか穴に隠れてるやつとかおもしろいよ。哺乳類よりこういう連中のほうが好きなんだろうな。よく食べるし。餌にたかるペンギンがすごい。鳴き声も獰猛。餌がいなくてもすいすい泳ぐ。跳ねる。熱帯魚の青はAdobeRGB対応のディスプレイでも出せないんじゃなかろうか。イカは前にもうしろにも泳ぐ。そもそもイカには前後とかない。頭から足が生えていて、その反対側に胴体がある。こんなやつ他にいない。さすがだ。数億年後にはイカとタコが地球の王者になるとかいう話があったけど、そのわりには東京湾が汚染されたときに最初に減ったのがイカとタコだそうだ。外の白い帆状テントが悪くない。しかし受付に装備一式預けてきてしまった。風も強いし、今日は見送り。気が向いたらあれ撮りに来るかも。Nikonの双眼で正立正像の地上望遠鏡がある。瞳孔間距離が短い。子供に合わせてあるのだろう。ピントは固定で海に合っている。遠くの海が陽炎の彼方にかすんでいる。エンボスガラスを通して引き伸ばした写真のよう。しかも揺れている。淡水館も見て、たっぷり2時間いた。見ごたえあったしけっこう楽しい。17年ぶりの水族館。
クリスタルビューへ。ドームにくらべるとガラスがきれい。クリスタルビューというくらいだから汚れてちゃまずいだろう。ドームのほうはメンテに難があるようにも思う。あれ掃除するのは難儀なんじゃないか。たいていの寺の堂宇の屋根には長い鎖が2、3本ぶらさがっていて、あれは屋根を補修したりする際に摑まるためのものだと思っているのだが、ここのドームにはそういった配慮は見てとれない。ただクリスタルビューも雨漏りするのか床の絨毯がいたんでいる。景色を見るためだけの建物。そのわりに柱だらけで視界が遮られる。なんなのか。ここは夕方まで待ったほうがいい。と思って昼寝していたら、西からもくもくと積雲が涌いてくる。北側だけで海側にはない。これは夕方まで待てないと13時頃から露光。EV15.6、15sで2枚。これでも長すぎたかも。改良機8器使いきって、Gitzoと2セットの荷物が重くてしんどいのとさすがに眠いので帰投。
新宿ハンズもヨドバシもpH計と投げ込みヒーターはろくにない。ヨドバシはデジタルはかりもキッチン用しかない。75Ω同軸ケーブルプラグからミニプラグに変換するアダプタを購入。2素子の位相差給電方式FMアンテナを上京してすぐに買ったのだが、当時の部屋の外にはつけられず、そのうちFMチューナが壊れてしまい、ずっと使わずヴェランダにほったらかしていたのだった。このアンテナをきっちり固定し、アダプタを介してRadioShark2につなぐ。ましにはなったが、ノイズはあいかわらず多い。RadioShark2のチューナ部分が非力なのか、アンテナがいかれてるか。高校から大学までは、5素子のもっといい八木アンテナを使っていた。そうだかつてはラジオっ子だったのだ。それもFMの。AMの深夜ラジオを聴いている同級生は多かったが、FMを聴いてるやつなんてほとんどいなかった。しかもNHK-FM近藤譲の「現代の音楽」とかオルガンの「朝のハーモニー」とかだ。そしてこの7年くらいはまたラジオ生活に戻っている。
クリエイトで東京MTのネガひきとり。思ったよりいい。もうクリエイトに行くこともほとんどなくなりそうだ。いやここまで来た以上はそうならないと困る。夕方には晴れ渡っていた。