百均で15個入りの指サック買ってきた。Fotospeed Finger Cotsを200個も注文したばっかりなんだが、それが呼び水になっちゃってつい。Lサイズで親指と人さし指には使える。天然ゴム製。極薄型とあるがその通り。これならフィルムのノッチも確認できそうだが、爪が立てられないので、カットフィルムホルダに装填したフィルムの取り出しは難しい。フィルム現像では、バット現像でもしない限り必要ないが、フィルム装填時には、指紋の付着を防ぐために使ってもいいかもしれない。ただ、指紋が気になるなら、手を石鹸でよく洗って皮脂を落とせばすむこと。手のひら側には脂腺がなく、手脂は体の他の部分を触ることでつくものだから。手から皮膚のかすが落ちてフィルムにホコリとなって残るのを防ぐためなら、手袋にしたほうがよく、指先だけ覆ってもあまり意味がない。ということでもっぱら大伸ばしプリント時のバット現像用。1回ごとに使い捨てになるようだとたくさんあってもいいだろうが、持ち前の貧乏性で何度も再利用しそうな気もする。
試しにフィルムを扱うのに使ってみる。すべりどめにはなる。うっすら蒸れる。手袋ほどは蒸れないだろうから、夏場暗袋で使うにはいいかもしれない。手のひらや指にも汗腺はあるのだ。あと白手袋は綿埃が出るので露光前のフィルムには禁物、そのかわりになる。でも慣れた素手で充分という気もする。特に支障は出てない。出るとしたら数年後にネガのエッジの触れた部分にカビが出るとか。
そういえば日本で綿が普及したのは江戸時代で、それ以前には麻か絹のような長繊維を着ていたので、昔の日本人の生活には綿埃はなかったという。細かいホコリの大半は綿や羊毛といった短繊維なので、綿製品と羊毛製品を排除すれば暗室のホコリを一掃できる。そこまで徹底できれば相当なものだが、ここは生活空間なのでおよそ現実的ではない。
ボトルに貯めておいた使いさしの薬品をバットに張って、一昨日現像した副露光のテストネガをプリント。400NCの2段増感はまだ落ち込み大きく4回焼き込み。前よりはコントラストが下がっているが、2段増感にとどめたことによるのか、副露光の効果かは不明。カラーシフトは依然残っているが軽減したかどうかもわからない。ちゃんとテストするには同じ場所で撮影した複数のネガで現像条件を変えて比較しなきゃ意味がないがそこまでやるのも面倒。160NCは軟調すぎ、と思ったが影部分が多いだけだった。カブリは増えている。9号器はたぶんケラレなし。どちらも、副露光でコントラストを下げる効果はあるが、カラーシフトの補正に対してはほとんど影響がない様子。もっとY成分を強くしてやってみるが、おそらく大差ないだろう。やはりフィルター値を変更しての焼き込みだろうか。カラー印画紙のバット現像、処理はプロセッサより面倒だけど片づけが楽ちんで、これはみんなぜひやるといい。