朝特快晴。9時過ぎ出発。一昨日フィルムが足りなくなりかけたのに懲りて、昨日未開封のPro160sを2箱持ち出してX線を当てられてしまったので、無傷のは1箱しかなく、写真器に詰めてしまったので予備が1枚しかない。補充のためB&Hへ。こないだ行ったとき中古売場にManflottoのスーパークランプのQuick-Actionタイプが16ドルで出ていたので行ってみたらそれはなく、通常の型が4台出ている。みな16ドル。見せてもらうと、ダボがついている2台は1/4のネジ穴がなく使えない。ダボなしの2台は手持ちのコピー品同等でOK、ってのも転倒した話だが。こちらだけ買う。また荷物を増やしてしまった。しかも重いのに。どうやって重量チェックを切り抜けるんだ。まあ帰国後すぐに間違いなく必要になる公算が立って、しかもコピー品の半額以下で買えるんだから買わない手はないんだが。名前と電話番号を聞かれて、拒否するつもりだったが時間もないし正直に答えてしまった。
そしてFujiUSA製のPro160sの4x5を3箱。合計で90.20ドル。で、Giftのカードをまた用意してきていて、今度はトートバッグをもらってしまったよ。ナイロンの内袋があってバックパックよりつくりがいい。上はジッパーで閉められて安全。さっそく買い物を放り込んで運ぶ。日本でも充分使える。これは持って帰ろうか。でもバックパックは「カメラバッグ」扱いで帰りの機内持ち込みの身の回りの荷物とするには有利。B&Hの企業体質とか政治的偏向とかどうでもよくなってしまった。ただ店員が偉そうなのはよくわかった。景品にはレンズつきフィルムもあった。店員はカメラと呼んではいたけれど。前回はなかった。期限切迫品が回ってきたのだろうか。期限も見ておけばよかった。ISO400、たぶんKodak製。もらうひといるかなあ。
地下鉄Rだかの23 Stから5 Aveに出て、11時頃だったか、27 StあたりからEmpire State Buildingに構える。しかし雲。しまったB&Hは後回しにして先にこっちをやっとくんだった。しばし様子見と、目の前のhalal foodの屋台でlamb gyroを頼んだらつくってる最中に晴れてきてしまう。食べながらセットし露光するが、せっかくつくりたてなのに冷めるのがもったいなくて食べるのを優先し、のろのろやってたら、食べ終わった頃にはまた雲が。3枚ほど撮ったが1枚は見込み薄。その屋台が写りこむのでやや北、交差点の角に移動した頃には雲が増え断念。食べずにやっとくべきだったな。でも、寒い中で食べるあったかいlamb gyroはおいしかった。包んであるピタも焼きたて。野菜もいろいろ入っててハンバーガーとかホットドッグなんかよりよっぽど優れたファストフード。寒風吹きすさぶ中で調理してる浅黒い兄ちゃんのほうが、Subwayの店内でぬくぬくと工場から送られてきた素材を加工してるだけの奴よりずっと好きだ。Subway行ってないけど。でも4ドルで正規のハラル肉が使えるのかな。しかも調べたらgyroってギリシア料理だって。あそこギリシア正教が国教でしょ。ハラルって。あの兄ちゃんトルコ人で、韓国人が日本料理屋やってるみたいに、あるいは同胞がベルリンでピザ焼いてるみたいに、国際的に活動してるんだろうか。それとも宗教的理由で移住したギリシアムスリムとか……うーんわからない。
12時前には積雲がもくもくと広がり、ずんずん動いていく。消えるのを期待しつつMetへ。昨日X線を浴びさせられたネガのやりなおし。Chryslerはたぶんわけておいたので無傷。着いても依然雲は消えず。日にかかって暗くなる。12時半、正面向かって左側の噴水の前から。構えて露出計ったりしていたら、カメラを提げてバックパックを背負った白人男がじろじろ見ていて、妙に近寄ってくる。いざ露光、というところでなにやら話しかけてくるが、「I come to New York to」以降は流暢すぎて聞きとれない。「Sorry, I can't understand」と返すと、はっとしてその後決まり悪そうな表情で去っていった。こっちとしてはゆっくりわかりやすく話してもらえばよかったのだが、拒絶ととったのかもしれない。ひょっとしてチャンスだったかもしれないのに……でもただのナンパだったのかも。
そこで2枚、それから伸ばしたままの三脚を階段正面の踊り場に持っていくと、三脚を置くかというところで正面の白人女性制服警備員と目が合う。しまった。でもさっさとやればと思い三脚を立てようとしたらそいつが降りてくるのですかさずたたんでカメラバッグのほうへ向かう。ところがもう片づけたというのに、美術館の許可は得ているのかと追いかけてくる。何にもやってないだろうがよ。なんの許可だよ。知ったことか。無視して帰り支度をしていると、答えろだどうだとしつこくからんでくる。一体こっちが何をしたっていうんだよ。立ち去ったらさすがに追ってはこなかったが。見てみたら階段の左右には腰かけてる人がいるが、中央にはいない。その女がどかしていた。若くて見栄えのいい白人女だが、そういうところには金を使うのだろうか。中の監視員はたぶんほかと同じくやる気のない黒人ばかりだろうに。
たぶん月曜日にしばらくの間撮影できたのは、休館日で警備員がいなかったからだろう。しかしそのしつこさに腹が立ったので、階段を下りきったところの地面に三脚を据え、1枚撮影。さっきの女はこっちを見ているが動かない。手出しできんだろ。ざまあみろ。隣では黒人6人のコーラスグループが流しをやってるが、客は敷地内の階段だが、彼らは路上にいるので追い払えない。やるな兄弟。
110 Stで食事して、いったん戻ってスーパークランプやらの荷物を置いて一休み。今度はGuggennheim。15時半。3枚。出店が少なく場所を自由にとれる。しかしまだ雲。
そこから自然史博物館に16時半。三脚立ててたら黒人が手を鳴らしながら吠えついてきやがる。ここも一昨日は月曜休館日だから寛容だったのか。公園の看板には三脚禁止なんて書いてないんだがな。ならばと三脚をたたんで横に置き、運台をはずし、コンクリの地面に置く。寝そべって位置を調整し露光5分。どうだこっちのほうがよっぽどみっともないぜ。もう1枚、と思ったが雲も多いし日照条件も悪いので切り上げ。バスで帰ったら混んでて時間もかかりくたくたにくたびれる。
Manfrotto純正のスーパークランプを試しに使ってみた。ほとんど新品だったのに1日で傷があちこちに。もともと外でぶんまわす代物じゃないからな。固定レバーの位置が動かせたりでS-wingのパチモンのほうが使いやすい。ただしManfrottoのアクセサリーアームはパチモン同様レバーの固定位置を回せるのだが。それにパチモンはより幅広。ただManfrottoのほうが強度は高いかも。あとManfrottoのロゴがある以外はほとんど一緒。よくここまでそっくりにパクったもんだ、というくらい。中国人はこの能力では世界一だろう。それとB&HにLPL7451系のカラーフィルターモジュールが199ドルで出ていた。8+で並品か。でもショウケースのガラス越しに見た限りではきれいそうだった。お買い得だと思う。