陸路南西へ

7時過ぎ起床。巻層雲がたなびく。冷蔵庫に残っていたインゲンをバターで炒めて醤油とチーズをかけて朝食。他の残りもの、やたらでかいが固くて食べられないアボカド、ペッパーのディップは捨てる。ヒーターで乾かしていた洗濯物をとりこみ、最終的に荷物をまとめあげ、ひと月世話になった部屋にさよなら。
地下鉄1回券を買って2から1、Aと乗り継ぎPort Authority Bus Terminal駅へ。Amtrakに乗ってみたかったが、高すぎるのとT氏らと一緒なのでまたGreyhound。ネット予約のカード決済で12ドル。今回もプリンタ不要の、出発1時間前までに発券手続きが必要なチケットを買ってしまったのでまた遅れないかと気をもんだが、並んでも30分以上前に発券完了。プリントアウトするチケットのほうがいい。発券さえすれば、3時間以内の別の便でも有効らしい。LAでは荷物の重さを量られ、重いとかぶつくさ言われつつタグが出され、バスの貨物室に積み込まれる時に重すぎるとまた計量されて軽くさせられたので、今回もそうなるかと心配したが、計量はおざなりで別にその必要もなかったらしく、バスへの積み込みも自分でやるので誰も文句は言わない。こっちは乗客が多いからめんどくさいことはしないのだろう。同じGreyhoundでも西と東でずいぶん違うものだ。
11時半発車。巻層雲がたなびくなか西へ。さよならNY、きっとまた来るよ。
Lincolnトンネルを通り、ManhattanをはじめてHunson側から見る。やっぱり小さい島だ。Newarkを右に、Newark空港をかすめ南西へ。遠く海沿いに貨物クレーンが並んでいる。工場のプラントも多い。やがて紅葉と落葉の木々ばかりとなる。
やがて高層ビルが見えてきて、14時過ぎにPhiladelphia着。渡米後1度もタクシーを使っていなかったが、ついに乗ってしまった。宿に到着後、日曜は美術館が任意料金なのでめざしてみるが、方角を間違えたので逆戻りしてチャイナタウンで食事。安い店を選んだせいかぜんぜんおいしくない。東京の適当な中華屋のほうがおいしい。それでも野菜チャーハンと酸辣湯と明太子ペーストみたいなのが入った春巻き1本でチップ込みで10ドル。ただ量は多い。東京の一般的な中華屋で小サイズの中華お玉で盛られるチャーハンの3人前はある。まずいのが多いのはかえって苦行なのだが……残さず食べる。チャイナタウンはけっこう広い。出てスーパーを探すが5時で終わりだったり。チャイナタウン北のでかい古い工場が妙な存在感。帰り道に5 StだったかでCVS PharmacyとRite Aid Pharmacyがなぜか並んでいるのを見つけるが、どっちにもビールはなし。NYCにもLAにもあったのに。まあ中華屋でジャスミン茶をがぶ飲みしたので別に飲まなくていいのだが、手みやげがわりに、と思ったのだった。16時には真っ暗。Philadelphia初日はこうして終了。