さらに南西

朝から特快晴。7時過ぎ出発しGilard/3 Stの路面電車の停留所に行くとちょうど出たところ。次の4 Stで止まってるが追いつけそうもない。それからたぶん30分くらいは待つ。やっと来ても赤信号で止まるし乗降で止まる。歩いたほうがよっぽど早かった。Tailor Stで降りると聞いていたのだが降り過ごしてしまいその先で降りて歩く。
道端で座っている老人が声をかけてくれる。Have a nice day。いいあいさつだ。
P。昨日から向かいのサークルに大がかりな足場を組んで降臨祭がらみらしい設営がある。警備員も朝からいるがどうもそっち専属らしい様子。それでも警戒して三脚は縮めた状態で広げ、彫像の陰に隠れたりしながらこそこそと撮影。ついこうなってしまう。8時頃からか。朝なのにすばらしく青い空。最高の条件。しまった旧型器を持ってくるんだった。でも撮れるうちにとにかく現行器で。時計を探す時間も惜しくそらで数える。たまにジョギングのひとが来て警備員かとおどおど。
9時に10枚撮りきり3枚交換。撮影後2枚交換。45分にはちらほら積雲。開く10時には目立たぬよう右陣、そして左陣の前。東でブラスバンドやチアガールが何やら練習している。何かの撮影の様子。雲も出てきたので2枚残し移動。やはり旧型器をやっている余裕はなかったろう。
Rodan Musuemに行く。パリに次いで2番目に大きいというので回りきれないのではと案じていたが拍子抜けするほど小さい。Philadelphia Museum of Artの系列らしい。しまった昨日のチケットで行っとくんだった。あんな狭いのにまた16ドルも払いたくない。昨日の入館のチップはあるけれど。そこで飛び跳ねるチアガールを横目にPhiladelphia Museum of Artへ。出てくる客は胸にチップをつけたまま。そいつを……。昨日と色が違う。Philadelphia Museum of Artの2階をもう一度見る。ヨーロッパ美術は中世ルネサンスが一番おもしろい。20世紀より楽しめる。半年も前には考えられなかった事態だ。6.0から4.7。荷物を預けたままRodan Musuemへ。そしたら受付もなく希望入場料5ドルを箱に入れるということだった。2回見て、黒人女性の監視員から親切に解説してもらい、Museum Parkwayを東へ。すぐとなりでBarns Collectionの移転先が建設中。Barns Collectionも見たかったが、予約制ということであきらめた。Free Liblaryなどみな古典様式で偉そう。Philadelphia Museum of Artへ戻り、2階のヨーロッパ近世近代を見なおす。写実的になるととたんにきつくなる。昨日民家などと書いたのは、疲れていて見誤っていた。上流階級の部屋を再現して、絵画がかつて飾られていたのと同じ環境下で展示してある。調度や柱なども現地からとりよせたもの。よくやるよ。しかしFrick Collectionと違って天井が美術館のままだったりするし、所栓は箱庭。しかも中に入れない。暗い。甲冑もまた見る。ルネサンスをさらに見て、15時過ぎに帰る。もうすっかり雲だらけ。路面電車は乗る場所がわからないし遅いし待たされるので歩くことに。Green Stは古くてきれいな家の並ぶ住宅街。途中で路面電車に抜かされ癪。16時頃着いてようやくGreyhoundの予約。発車3時間前を過ぎるとネットでの購入はできないらしいのだが、なぜか19時45分の便が買えてしまう。3時間切ってるのだが。12ドル今度はプリンタがあるのでプリントアウト。発券時刻らしきものが15時過ぎになってる。夏時間を直してないのか。大丈夫なのか。
Verizon携帯電話の15ドル分のプリペイドカードを買ってしまったのだが、もう使いそうもないので返品しようと買ったCVS Pharmacyに持ってったら返品できないという。開封した品物でも返品できる国なのに。しかたなくチャージ。30分近くロス。近所のテイクアウト中華でまたミックスドヴェジタブルを買ってしまい、差し入れしたビールで食べる。NYとは容器が違う。スープがつかずぽそぽそした春巻きがつく。荷造りし、駅まで車で送ってもらい、Philadelphiaではじめての地下鉄でグレイハウンド駅に着いたら妙に早いバスに乗せられる。満員。異様に太った黒人の隣にもぐりこむ。行き先を間違ってないかと不安になり黒人に聞くが知らないという。うしろの黒人のおばさんに聞くと正しいらしいが、19時半に出発してしまう。そんな便はなかったはず。遅れるのはよくあるが発車予定時刻より早く出るなんてありえんだろう。うしろのおばさんはこれでいいと言ったのにこれ以上しつこく聞くわけにもいかず、びくびくしながらメタボ黒人の隙間で縮こまり続ける。Baltimore河畔を走っているのだが、いつまでたっても川が見える。長すぎないか。NYからと違ってずっと工業地帯や住宅地らしい明かりが続く。8時頃いったん停まるが、こんなに早く着くはずがない。よくよく見るとBaltimoreだった。隣の黒人が降りていったのだが、乗ってきたたぶんインド人の持っている切符がPittsburgh行きでさらに不安になる。そうこうするうち予定時刻より1時間近く早い22時半頃に到着、Washinton D.C.。よかった正しかった。荷物も健在。3日前についにタクシーに乗ってしまってタクシー無乗車記録もつくれなかったし、遅いのでタクシーに乗るつもりだったが、客引きがインチキ臭い奴ばっかりで、どう見ても公認タクシーではないただの自家用車も停まっており、かえってうさんくさいのでUnion駅まで歩く。人通りは少ない。地下鉄Red LineでMetro Centerへ。深夜料金は安くて1.85ドル。駅からも人通り少なく怖い。Hostelling International DCに12時頃着いて無事チェックイン。しかしネットでの金額より高い。説明は聞くが釈然としない。
その名も友愛の街、Philadelphia。昨日あたりは結構落ち込んで、もう来ないだろうと思っていたが、あれだけよく晴れて、写真がたぶん思い通りに撮れれば、たまっていたもやもやも晴れる。3日しかないので写真撮れるとは期待してなかったのだ。まだ納得いかない思いもあるのだがそれはそれとして、また行くような気がする。「Hope lives in this city」だというあの街に。