朝から特快晴。Capitolの東側に8時半着。ダミーの35mmカメラで撮ってますよ作戦を投入。階段の左側にバイク数台とかの警備が集結してだらだらしゃべっている。三脚ベルトをはずして三脚を抱え接近し、まず目をつけられる前に右側からとにかく1枚。三脚を伸ばさず広げてだいたいの方向に向けて立て、向きの確認などせず露光開始し、三脚などないかのようにEOS-1nで盛んに撮影してるふり。40s程度で適当。成功。歩きながら撮影してるふりを続行し左翼まで横切ってから交換し、バイクが走り去るのを待って左側から2枚目。もう終わったかの雰囲気でうしろに下がって木の陰で交換。真ん中からカメラ構えながら接近し、正面に置いて3枚目。三脚を立てて置いている理由の演出として、かがんだりはいつくばったりしてカメラを低く構えて見せる。下がって交換して、また戻ってくる。そろそろ怪しくなる頃合。さらに4枚目を左から。手前の警備員が交代し、左から5枚目をはじめたところでバイクのCapitol Policeに注意され、まだ露出が足りないがおとなしく従う。9時半。あの不自然さでよくここまで追い出されなかったものだ。
さて朝なのに本日は終わってしまった。西に軽く積雲。Lincoln Memorialを確認してみようと西へ。だらだら歩いたら着いたのがなぜか11時頃。もうすっかり横からの光。しかも雲が出てきた。よく見て撤退。ここはいらないかも。Vietnam Veterans Memorialを通って17 Stだったかを北へ。George Washington Universityが街中に広がっている。China Townの、まあまあおいしい富記Full Keeで昼食後、地下鉄で遠出と思ったが巻雲と巻層雲が広がっているので中止。ホステルに戻って雲台を三脚からはずし、写真器とダークバッグなどをトートバッグに入れて軽装で出発。雲が消えたらCapitolの西側を夕方にという腹なのだが、さすがにもう35mmダミー工作は通用しないだろうから、雲台直置きにするつもりで。
14時頃The Mall到着。Hirshhorn Sculpture Gardenを見ていい気分になったのち、Museumのほうに入ろうと荷物検査でトートバッグを開けると、中年黒人女性の検査員に雲台を見とがめられる。これはなんだと。そんな気の利いた危険物のわけないだろう。ただのアルミの塊だ。三脚の1部というと、カメラを見せろと言う。見せるとなんだこれは、と。ここで撮って見せろと。できるわけない。いくら説明してもわからない、こんなのカメラじゃない、これは持ち込めない、という。こんなにうるさい奴ははじめて。もうめんどくさいので、ここは美術館じゃないのかと言い捨て、出直すつもりで帰ろうと回転ドアを回したら呼び止められて別のが出てくる。こいつなら通じるのかとまた説明するが、こんなの三脚に見えない、カメラでもない、と同じ反応。帰るつもりだったのに戻らせておいてこれかよ。「あんたらアートなんてぜんぜん理解してない」とそれぞれに強く言って帰る。まあ見て理解できないのも無理ないと思うけど、これだけ世の中にいろんなものがあるんだから、自分らが見たこともないものだってたくさんあるとは思わないのかね。めずらしく職業意識が旺盛なんだろうか。あそこだけ特別に厳しいんだろうか。Smithonianは全部荷物検査するはずが、American Art Museumなんて荷物検査すらしないというのに。三脚ごと持っていけばOKだったんだろうけど、そうすると今度はNY市立図書館みたいに大きすぎてだめという施設がでてくる。でかい機材で写真撮る人間は公共施設に行くなということか。
せっかくいい気分だったのにぶちこわし。15時半で時間もないので、National Gallery of Artの彫刻庭園を見て、またAmerican Art Museumに行ってしまう。しかし今日は朝が早かったのと疲れたのとで17時過ぎに帰る。