朝曇、と思ったら8時過ぎ晴れてくる。バッグに写真器をつめ出発。しかしWhite Houseをすぎたあたりで西から積雲。引き返す。そういえばWhite Houseも見学できるらしい。半年前に申し込めば。現金をおろしてホステルの滞在延長。でも12カ月で14日しかいられないのであと5日だけ。その先はどうする。ここで知り合ったひとが滞在していることにしてもらってベッドを確保して、彼になりすましての滞在も考えたが、ばれたら面倒だし、こそこそしてまでいたくない。どっか見つけるさ。11時前にはすっかり雲だらけ。
National Archives。世界最大のアーカイヴ。
感謝祭時にはここにまで行列ができていたのだ。歴史好き、勉強好きのひとが集結するのだろう。平日でも結構な入り。学校の授業もある様子。東洋系はほかにいない。
セキュリティチェックはX線。展示というより説明用のコースがある。ドーム状のロタンダは実用性がなく器開く式の演出のための空間だが、豪華からはほど遠い。全体に簡素なつくり。議会図書館には及ばない。寄付した企業や個人の名を冠した部屋があるのは美術館と同じか。民間からの寄付に頼る国立機関ってどうなんだろう。Boe*ingにとって不都合な文書を隠滅するような事態が起こらないといいきれるのだろうか。
先日追い返されたHirshhorn Museum and Sculpture Gardenへ。手ぶらで荷物検査を素通り。企画展示は現代絵画の個展。典型的な現代美術、つまりよくありがち現代美術として一般に了解されているあたりを忠実になぞるような代物。意図が通じるのもあるがアイディア倒れ。1回ざっと見れば充分。
エスカレーター前に座っていたら、黒人女性に、上の展示はどうか、と聞かれた。見てないからわからないけど、聞きたくもなるよなあれじゃあ。
でも3階に上がってみたらコレクションはまずまず。カルダーやデュビュッフェあたりが多い。2回見る。なんだか寺の経堂とかの何度か回れば極楽浄土にいけるとかいうあれみたいだ。ここと地下に閉まっている部屋があったので念のため後日また行く。
食事はFBI裏のメキシカンの店で7ドルくらいのブリトーを食べる。Trader Joeの冷凍では何度か食べたが、ちゃんとした店のははじめて。LAやLong Beachにいくらでも店があったのだが、メキシカンと意志疎通できる自信がなく、Long Beachあたりは危険とも聞いていて怖くて入れなかった。屋台のジャイロとかよりしっかり中身が詰まっていてぶっとい。いろんな具が入っておりまあまあの味。ひさびさのパクチーがうれしい。メキシカンのソース類はいろいろ買ってきたが、ああいうちゃんとした使い方はしてなかった。でも、足りない。500ml缶よりちょっと小ぶりくらいのサイズ。アメリカの食事はとにかく量が多いという話をよく聞くが、多いと感じたためしがない。これでも最盛期にくらべるとだいぶ食が細くなったんだが。
S.Dillon Ripley Centerはミュージアムではなさそう。教育普及施設か。
National African Art Museum。アフリカ美術はあんまり楽しめない。おおざっぱなつくりが多いせいだろうか。ナイジェリアの象牙細工なんかはわりあい細かいが、中国あたりの象牙の彫刻ほど精緻ではない。金の装飾品は細かいつくりこみ。全体に、ものを手間暇かけてつくるという文化が発達しなかった地域なんだろう。素朴でわれわれが見慣れているのとは異質の様式だと思うが、それも「プリミティヴ・アート」的な特別扱いにすぎない。
木彫りや象牙に至るまで、人物はことごとくデベソ。実際もそうらしいし、体質的特徴か。
20世紀でも制作者名なく民芸品扱い。
Sackler Galleryをおさらい。前にも2回くらい見ているのでさすがに見飽きて、惰性と義務感に近くなってくる。4件回って疲れたせいもあるか。