朝特快晴。Convention Center北のImmaculate Conception Catholic Churchへ、8時頃N Stの南から。路上やら。8時半に5枚撮りきって終了。
Convention Centerをぐるっと回り、空港に行くときに使うMetroのConvention Center駅を確認して南西へ。White House北からKennedy Center。白亜の殿堂。Potomac川のほとりで環境はいいが、The Mallからは遠く、DCのはずれ。アクセスも悪い。ここではパフォーミングアートはファインアートほど優遇されていないようだ。DCで音楽・舞踏関連の国立施設はたぶんこれだけ。National Theatreも見たところ国立ではない。でもArt関連のほうは、National Gallery of Art、National American Art Museum、National Portrait Galley、African Art Museum、Freer Gallery、Sackler Gallery、Renwick Gallery、Art and Industrial Museumと8つもある。なぜこの差なのか。それは、国の豊かさを示すためには、お宝として展示できる美術品が適しており、ものとして所有できないパフォーミングアートは適さない、ということもあるのではなかろうか。
Water Gateのビルに入っているギャラリーはフレーム屋のついで。お粗末すぎ。Downtownのギャラリーも大差なし。他でも、直射日光が、ガラス越しではあるものの、絵画に当たってる。George Washington大学がやっているギャラリーだけはまだましで、体裁は整っている。大きな商業ビルに入っているギャラリーは古典的油彩画ばかりを扱っていて、1世紀以上続いているらしく格式は高い様子。National Galleryに納入してるのではと推測。もうひとつのこのへんのギャラリーもオフィスビルに入っていて格上っぽいが、完全予約制なので入れず。
でも、もういい。DCのギャラリー事情は大筋わかった、と考えてほぼさしつかえなかろう。
雲が出てきたので戻って荷物を置き、また同方向へ。
National Geographic Museum。無料の展示だけ。Nationalとあっても国立とは限らないし、それでもNationalと名乗っているからといって僭称とも言い切れないのは『National Geographic』でとうにはっきりしていたのだった。でも、並べられているのは十年一日のネイチャーフォト。NationalというよりDomestic。彼らはなぜ飽きずにあれをやり続けられるのだろう。この雑誌がDCにあるというのも、ここの美術状況を理解する手がかりのひとつなのかもしれない。
Renwick Galleryのおさらい。これで国立の美術館はすべて2回以上見た。Bresler Collection、いいんだが2回見ると飽きる。工芸の限界か。
そして、Corcoran Galleryへついに行ってしまった。10ドル。NYで10ドルなら安く感じるが、ここだとずいぶん高い。報道関係を扱うNewsuemやInternational Spy Museumなんて18ドルとか20ドルだが法外。
コレクションのカタログにはThe Capital Collectionとある。大きく出たものだ。確かにWashington D.C.出身や在住のアーティストが多いし、ワシントン・カラー・スクールの特集もあるが、どうにもぱっとしない。アメリカの近代美術、フランス中心の近代もコレクションとしてはたいしたことないし、現代美術の企画展は時間の無駄。写真はありきたりなドキュメンタリー的要素を持つもの。建物も古くて何度も塗り重ねたり裏側はぼろかったりと、やる気が感じられない。見る前から、ここはDCの他のパブリックミュージアムより見劣りするだろうと思っていたが、それを確認するために来たようなもの。絵画に限ればMetropolitanより充実しているかもしれないNational Galleryと比較するのは気の毒だとは思うけど。Corcoranには、コレクターからの寄付というのがほとんどみつからない。気がついた限りでは購入がほとんど。寄贈しても税制上の恩恵は受けられないからだろうか、それとも格下だからか、あるいは誇るべき国家だから寄贈するのであって、民間では意味がないということか。自前の資金で購入するとなると、現状の美術史の王道路線では落ち補拾いになるほかない。これが日本にあればかなりコレクションの豊富なほうかもしれないが、DCにあってこれで10ドルはなあ。それでも、もう来なくてもいいように2度回ってよく見る。閉館時にまだ見たいのに追い出されて未練が残らないよう、21時まで開館している木曜日に来たのだが、その必要もなく18時にはもう帰りたくなる。Corcoranはアートスクールが主体なのだが、その学生がホールで制作物の陳列即売をやっている。アクセサリーとか写真。東京の美大と大差ない、いや劣るかも。それの客がただで入館してくるのだが、ギャラリーの入場料を払っているとは思えない客が展示スペースにちらほら来ては関心なさげに帰っていく。たいへん癪。
ここは、スクールの学生にさまざまな教育上の機会を与えるため、またスクールの格を保つために併設されているのだろう。そういえば日曜日に来たらNational Portfolioなんとかというのをやっていて、制作物を抱えた学生風からリタイア組までが列をなしていた。所詮そういう場所なのだ。鑑賞・娯楽・教養の提供、事実や主張の伝達、はたまた保存・研究、それらよりも、教育機関の付属施設として、スクールの利益を上げるために運営されているパブリックミュージアムミュージアムにもいろんな機能があるものだ。
翌日朝の分の米も炊くが、昼が少なかったせいもあって、レトルトカレー2種とともにほとんど食べてしまう。
pomeraの脚は出てきたと思ったらまたとれて、ポケットの中から見つかった。テープで留めておいたら別の脚も。そこもテープ留め。さらに別の丸い脚も。3カ所とれて、4カ所全部テープで留めた。使いかたが乱暴なのだろうか。でも、こんなに同じ時期に前後してはずれるとは、接着剤に問題があってその寿命がきたと考えたほうが自然だろう。