特許庁へ電話。こちらなりの主張を述べるも、無理筋と理解し引き下がる。官吏らしい口調ながら趣旨には納得。とはいえ、こっちが納得しようがすまいが、従わなければ登録してもらえない。まあ不服審判という手もないではないが……。
電子出願しようとすると、天下り先と思われるあちこちの特殊法人のサイトから、公的個人認証サービスがらみのいろんなソフトをダウンロードして入れさせられる。ITゼネコンが税金で受注したんだろう。まさしくソフト公共事業。
2回の出願は、直接特許庁まで出向いて書面を提出してきた。しかし電子化を推進しているとかで、紙の申請書類だと最低でも1通1,900円を別途払わされる。今から考えると無駄な出費だったが、電子証明書やらの手続きが厄介だったのだ。民間発行の電子証明書は1年で数万取られる。公的個人認証サービスとなると住民基本台帳カード電子証明書。これなら1,000円ですむが、Macにはどこかの段階が未対応で、当時Windows環境が壊れかけのThinkPadMacのBootcampしかなかった。加えて住基カードには抵抗があった。しかし、10年ほど前には大問題になったが、もうすでに住基ネットは敷かれていて、住基カードを発行したからといっていまさら個人情報が危機にさらされるというものでもない。住基ネットが使い物にならなかったから、国民総背番号制法案を今になって通そうとしているという見解もある。住基ネットの最大の問題は、巨額のコストに対して得られる恩恵があまりに乏しく、費用対効果が著しく低いということだった。現に一般的な使い道は、公的身分証明書が国民なら誰でもつくれるようになった、ということと、e-taxだけ。e-taxなんてめんどくさいのにろくに見返りもなく、使ってるなんて聞いたこともない。
特許庁への電子申請制度は、こんな使えない住基カードが役に立つ稀少な行政サービスではなかろうか。他の省庁でもやってるのだろうか。ただ、特許庁の場合、多くの申請者は弁理士という技術がらみの層だから文句が出ない、という要因が大きいだろう。
でとにかく準備して諸手続き。ところがなにしろわかりづらい。われわれ市井人の思考様式といちいちずれているせいか。慣れるまでにしばらくかかる。特に操作が難解というわけでもないのだが、どこかしらユーザーフレンドリーじゃないのだ。それにhtmlで書くのだが、基本的なタグのはずの改行の