昼から絹雲がちで、この条件ならば新宿か東京あたりが相応なのだが、それではつまらない。もう少し遠出がしたい。そこで海浜幕張へ。やはりこのへんなら海は京葉工業地帯に限る。47mmでも近いものは収まらない。このへんの把握にはしばらくかかるだろう。ジナーのピングラは見にくい。この間の個展に出した612の撮影の時には開放でもf8のうえにイメージサークルの周辺部のためだと思っていたが、中心付近でもピントがつかみづらい。エボニーのほうが見やすいし、グリッドもけがきで細くジナーほど目障りでない。この見やすさはフレネルのためだけではないと思う。47mmはとてつもないレンズだ。110mmは収差補正でいえばより進んでいて、結像品質はもっと優れているのだろうが、47mmのような突きぬけたものには乏しい。これでは足りないので、110mmはレンズを改造することにする。これはカメラボディや引き伸ばし機の改造とは別のステージに上がることになる。まずはコパル1番シャッターつきのジャンクレンズかシャッター単体の入手からはじめなければならない。
北側オフィス街をぐるっと回りながら。あちこちで展開。ビルが集中しているので47mmには不向き。もっと散在しているほうがよい。IBMは低層でなりゆきによってはいいかも。またしてもへんちくりんな写真をやりつつあるわけだが、この着想はいけるという手応えがある。個展の612に近いような感触がある。135の12mmではそのような手応えはほとんど得られなかった。
以前なら道路の横断用に歩道橋があってもそんなものは渡らずガードレールを乗り越えて車道を渡っていたものだが、高い位置に立ちたいので喜んで歩道橋に上がるようになる。やっている写真を変えると世界の見え方も行動規範も変わるといういつもの習性。これをうまく応用すれば認識と行動の様式を入れかえられるんじゃないかと思いつく。つまりニンゲンを変えられるということだ。カメラの改造もニンゲンの改造も新たな写真をやるというお題目のもとに達成しうるという点で大差はない。線路の南を新習志野まで歩いて帰投。
新宿上州屋でクーラーボックスを検討。釣具屋に入ったのははじめて。結局シマノの磯クールEV36リットル購入。表はナイロン製で中にユニットバスよろしく器が入っている。当然防水仕様なので雨が降っても平気。水没は無理でもちょっと水に浮いたくらいなら漏水はないのではないか。6千円ちょい。カメラバッグとは一桁違う。もっとも、こちらにはクッションも間仕切りも小物入れもないので同列での比較はできないけれど。シマノのブランド料も多少上乗せされているかもしれないが何しろ中国製。作りは大味。ジナーf2がすっぽり入る。クッションも敷ける余裕がある。2千円程度のプラ製のでは高さが足りない。内板をはずせは入りそうだったが無理も何だとソフトバッグ風のこちらにする。もうちょっと高さがあってもいいが、この上の45リットルは他店舗でもあまり在庫がないらしい。しかし36リットルでも充分でかい。そのわりには軽量。緩衝材を入れてもアルミバッグよりはるかに軽いはず。釣りには敵対意識があるが、足回りの防水用品などは石井スポーツあたりの山岳用品店よりも充実してそうだしたまに覗いてもよさそう。