昼ごろは積雲がそこここにあるのに埋もれてしまうほどの濁り具合。次第に透明度が上がり雲もなくなるが霞み気味。
茅場町から門前仲町越中島豊洲。一昨日とあんまりかわりばえしない。豊洲に建設中の芝浦工大新校舎は北側から見ると期待させるが正面に回るとこぢんまり。このあたりは石播工場があった頃のほうが風景としてはおもしろかったような気もするが比較できるほど覚えているわけでもない。石播の本社らしいビルに向けようかとも思ったがさほど気乗りせず見送る。枝川潮見新砂を経てまた新木場から帰投。
Googleのサテライトマップがおもしろい。名前からして衛星画像なのだろうと思わせるのだが、真俯瞰とはいえ完全に地表と光軸を直行している点的視野の軌跡としてスキャンしているわけではなく、わりあい広い視野角で撮影していることが、高層建築の側面が写っていることから推測される。衛星軌道からならば、直立した建造物がこれほど傾くことはないようにも思えるので、より低空からの、それでも一般の空撮よりは上空からの撮影なのかもしれない。そもそも衛星までの厚い大気層をはさんだ場合に可視光域でこれだけ鮮明に写るのかどうかも疑問。最大ズームだと情報保護のためか表示されない地域が多いが、それに準ずる縮小率でも自動車程度までは判別できる。建造物の傾き具合から画面の中心を追っていくといつのまにか傾き方向が変わり、中心がすりかわっている。かなり多くの細かい画像をつぎはぎしてあるらしい。遠近法の欺瞞が如実にあらわになる。これは地図投影法としては外射図法になるのだろうか。写真、に限らず線遠近法というものは一般に心射図法的に球面視野を平面に投影していると思われるが、それはいくつかの透視図法のなかの単なる一方式にすぎないわけで、透視図法や、それ以外のあまたある地図投影法に認められる多様性が写真にないのはなぜなのか。球体を平面に投影する透視図法上のさまざまな方式を線遠近法に持ちこむことはできないものだろうか。魚眼レンズの結像は正射図法に相当すると考えていいのか。まずは線遠近法の射影幾何学的理解が必要。美術史家的理解ではなくして。なんだかあまりに遠大な構想の扉を開けてしまったようだ。いやいやいつもの珍奇な思いつき。