ようやく今年の4x5を印画紙に焼こうと思いWORKSに行くが、あろうことかフジの8x10印画紙を忘れてきてしまった。まだたくさん残っているのに買うのか。しかもWORKSにはKodakしかない。考えながらセッティングしようとしたら、よく考えてみたら自作ガラスキャリアはまだ完成しておらず、4x5をフルフレーム黒フチつきでは焼けず周囲がけられてしまうのだった。その状態で引き伸ばしても意味がないので、ベタ焼きのみで行くことにする。それにLabolator1200のライトヘッド開口部は4x5の長辺ぎりぎりだし、ランプハウスの重量でネガキャリアを押さえつける方式ではなくはめこむ形式なので純正キャリアと同じ形状でないと入れられない。これではフルフレームで焼くのは困難。PlaceMのC450は設計が違うようなのでいけるかもしれない。OMEGAは開口部が小さくて無理。有効期限が2002年のSupra5x7は持ってきてあったのでコンタクトプリンターで焼いてみたら、そこそこ画像は出るではないか。これで充分。色は冴えないが印画紙の劣化というよりこういうネガなんだろう。それにしてもこんなしまらない描写の写真はほとんど見た記憶がない。ピントは外れようもないし紗をかけてあるでもないのにこのユルイ写り。しかも4x5、おまけにコンタクトプリント。思わずほくそ笑んでしまう。しかしこれは引き伸ばしに耐えられるのだろうか。濃度差はあるが許容範囲内。空に濃度ムラがくっきり。これがよくわからない。クリップのまわりには現像ムラ。こんなになっていたとは。飯田橋、舞浜の追い出される直前のカット、フジテ*レビ、pr*olo*gis、ビッ*グサイトを焼く。時間が余るかと思っていたら、例によって最初の飯田橋で1時間近く使ってしまい、余るどころじゃない。フィードバックしていたら間に合わないので、パラメータをちょっとずつ変えながら盲打ち。全暗でシートフィルムを印画紙の上に折り目正しく座らせるのは至難。露光すると即座に姿勢の悪さが判明するのだが。数打ってごまかす。夕刻だったビッ*グサイト以外はほぼ同じフィルター値。終わり間際に印画紙の発色が正常かどうかCMYのフィルターをそれぞれ最大にして焼いてみるが、秒数がわからないので適当に覆い焼きはしてみたものの、C全開の赤以外は真っ黒になった。ネガを置いた状態と同じ秒数でスヌケなら、考えてみればあたりまえの話。印画紙は1枚残して使い切る。2時間ではこれで精一杯。とても引き伸ばしまで行ける余裕はなかった。
WORKSは駄目でしょう。「6年も前のプリント」などと口走ってしまうことだけをとっても、写真の保存性についてまったく理解していないと判断せざるを得ない。少なくともひとさまに買っていただこうというプリントを焼けるような場所ではない。客層どうこうは好みの問題だが、6年前に処理したプリントが黄変してきており、同時期にサカタラボやデータフォトで出したプリントは同じ箱に入れてあったのにそのようなことはないというのは厳然たる事実である。この間に処理方法を変えて変質の可能性が低くなったということもなさそうだし、なんらまともな返答を得られなかった。あと2時間半分のチケットを使い切ったら、もう行くことはあるまい。あのままでやっている限り、コマーシャルの連中が全滅すると同時に消えるだろう。展示目的の人間は感剤と薬品がある限り手焼きプリントを続けるだろうが、あそこには誰も行かないだろう。
帰りに西友で買い物をし、レジ袋をもらわずに一式入ったバッグにそのままつっこんで帰ってきたら、印画紙がくっついている。漏れた魚の血まみれになっていて、剥がすと魚くさい。しかも黒の乳剤が溶けて青くなってる。血って強力なんだと確認。それだけかと思っていたら、念のため持っていった6x12のネガシートが癒着し、一部のネガは汚染されている。俺は何やってるんだ。柏と川崎は控えのネガ、赤羽カフカの塔はどのみち撮り直す必要あるからあきらめつくとしても、中野は本番のネガ。オーバー露出のカットは無事だとはいえ……せめてビニール袋に入れてあれば……つくづく情けない。