お買いあげいただいたプリントを引き渡し。照明光が白色蛍光灯とのことで、やや青みが強いプリントを選ぶ。展示したものには三日月クラックがあるがこれはほぼ無傷。
写真や美術の外の立場のかたから、プリント購入という最大の肯定を受けたことには大きな意味がある。いつか広く評価される、とも言っていただく。別の見巧者ではない人物からもそのような評があった。
かつてはことばのおもしろさに写真が支えられていた、しかし今回はことばとは無関係に買おうという気にさせられた、定かではないが覚えている限りではそのようなことを言っていただく。確かにここを含むあちこちでまきちらしている口上はすべて、このような問題圏や文脈を共有できる、いるのかいないのかもよくわからない仮想の相手を除いては、まったくもって余計な代物だ。寡黙に淡々と制作できるものならそうありたい。それに黙っていればボロも出ない。口を開けば厄災の嵐。でも「無駄口を叩かず脇目もふらずひたすら制作のみに打ち込む」とかいった世間の芸術家像をなぞってなどいられるはずもなく、こうしてぶつぶつ独り言のように垂れ流すくらいはよかろうて。