オリンパスギャラリーに行って、画廊で展示を見たらどんなものでも原則として記帳することにしているので、入り口脇の受付の机に芳名帳を探すがない。例の法律のため受付の不在時には芳名帳を置かないのがギャラリーとしての方針になったのだとか。でも、外していた時に誰が来たのかを知るためにこそ芳名帳を置くのだと思うんだがなあ。たしかに人の展示の芳名帳を勝手にめくっては喜んでる奴がときどきいて、そんなの見てるより展示をもっと見ろよとも思うのだが、中には制作者の目の前で断りもなく芳名帳をしげしげ見ているのもおり、どう見ても関係者という風情ではなく、アンタ一体何者とはたから見てても薄気味悪くなる。誰が来るのかもわからないところで無防備にさらすのは不用心だというのはわからなくもない。しかし、住所なんか書かせるからそういうことになるのであって、名前だけならさして支障もないのではないか。よく見ると、芳名帳のかわりにメッセージ受けがあり、これはよそ者がたやすくのぞき見られないようなしかけになっていて、ここに一筆書いて入れろとある。墓にもあるよねそういうの。辛気くさいしかったるい。手紙じゃないんだから。だいたい帳面で順番もわかるから記録の意味をなすのであって、そんな紙切れ渡されてもなんのありがたみもありゃしない。
展示はインクジェット出力のパネル張り。画面が浮いていて、座布団かクッションのように盛りあがっている。はりぼて状態。でもまんじゅうみたいに中がつまって見える。珍しいといえばそうかも。あまり見た記憶はない。というよりもうパネル張りという時代じゃないということだ。和紙に顔料系インクジェットなら水張りできなくはなかろうが。考えてみたら写真のパネル張りをやったことがない。中学時分の美術部で水彩の水張りをやった程度。そうなると一度やっておかねばという気になってくる。
中央には写真コンテストのチラシがたくさん。世の中にはこんなにたくさん写真コンテストなるものがあるのか。