またまた。いい加減片づけて終わりにしたい。
漂白定着槽に硫黄質温泉のように毒水が沈殿している。液位も低下している。洗浄に難儀しそう。発色現像槽は寝ている間は温度を下げているので劣化は軽い様子。この液をもちこたえさせてもうちょっとやることがある。
中外写真薬品がRA-4の発色現像液による汚染を洗浄する薬品の特許を取得しているとのことで問い合わせるが、発色現像液によるタール汚れと銀汚れを落とせる薬品はそれぞれあるが、未使用新液による汚染はアルコールで拭くしかないそう。それも1日たったら厳しいらしい。ついでに日本コダックにも問い合わせると、その目的の特定の洗浄液はなく、マニキュアなどの除光液が適当とのこと。
4x5の固定マスクの仕上がりが気に入らない。作り直し。これまでの失敗に懲りて黒ケントでテスト。102x126mm。クリアランス各辺0.5mm。レンズは135mm。これくらいがよさそう。ただ、紙のマスクではキャリアが引っかかって挿入しづらい。ソリッドな素材でつくる必要がある。短辺にはなおもフレアが発生。ネガキャリアをおさえるスカートくらいしか反射元が考えられない。
六切で何枚か焼いていると急に最大濃度が出なくなり、カラーバランスも崩れる。もうかなりの枚数焼いているし時間も経っているし疲弊だろうとは思うのだが、急に変わったので、漂白定着液が発色現像槽に混入したかもしれない。あとで思いあたる節があった。明日クリエイトの夜間ボックスに入れっぱなしのネガを引き取ってきて焼き、その後液をプロセッサから排出してバットに移し、液温が室温まで下がったところで、プロセッサと同じネガから同じ露光条件で焼いた印画紙を処理してみて、同じ色が出るのか、出るとしたら何秒かかるか、をテストするつもりだったのだが、液がへたったのではしかたがない。
洗浄。現像槽はきれいだが定着槽が地獄池。前に腐った発色現像液を入れたときのようにこびりついてはいないが、白い粉が沈殿していて、水を換えてもあとからあとから出てくる。それに液の噴出口に粉がつまっていて、半分くらいの穴がふさがっている。その分残りの噴射口からは勢いよく液が飛び出したり、半分つまっている穴からは素っ頓狂な方角に噴射されたりしていて、そのために漂白定着液が発色現像液に入りこんだ可能性はある。穴を針でつつくと貫通して粉が放出される。濁った水を排出してはまた水を投入。延々繰り返す。暗室作業のあとかたづけが苦痛なのは、もともとあとかたづけ一般が苦手だというのもあるけれど、体力と気力の限界までプリント作業をやってしまい、もうそのまま寝たいという段になって、なおもうひと作業しなければならないからだ。でも今日は薬品の寿命という外的事情で打ち切られたのでまだまだ余力がある。この際徹底的に洗浄する。1月にあの液を使ったときにはこんなに白濁してなかったような気がするので、このひと月ちょっとのあいだに、ボトルの中に新しく入った空気のせいで酸化なりの劣化がより進行したのかもしれない。それにしてもあとからあとから出てくると思ったら、循環系の奥のほうにたまっているらしい。これは難儀。10回以上は水を交換した気がする。次に変質した漂白定着液を使うときにはしっかり濾すこと。いや今回も濾したほうがいいと気づくには気づいたのだけど、注入しはじめた直後だったので面倒でそのまま入れたのだった。ていうかこのうえまだ懲りずに腐れ液を使う気満々なのだからどうにも救いがたい。
液温計を折ってしまい、アルコール洗浄剤を買ってくるのを忘れたのでちょうどいいと、玉の部分を割って中の液を布につけ、発色現像液をこぼして汚れたイーゼルを拭いてみる。でもこれアルコールじゃない。蒸発しないし水に溶けないし石油くさい。ガラスが飛び散り手間増やしただけ。終わってみたら午前3時過ぎ。これだけ時間を忘れて作業したのはひさびさかも。プロセッサの清掃に最大の集中力を発揮、か。まあ撮影は太陽の動きを気にするし露光時間測るために時計も見るしで時間を意識しないわけにはいかないのだが。