夏至。15時過ぎからようやく薄日が射しはじめる。2器持って西新宿。ハイアットどうとかいう宿泊所の西から都庁あたりに向かって2m程度。露出は計らず。クリエイトに行き一昨日のネガをひきとったらカブリはなく、4x5の箱のほうもチューリヒ空港で開けられてはいなさそう。しかし片方には2本の筋状のカブリ。おそらく露光中の内面反射かなんかなのだろうがネガを見るだけでは正体不明。だいたいどっちがどっちで撮影したものやらわからない。露出は倍違うのに目視ではほとんど差がない。オフセットは効果がないというのだけはわかった。たぶんカブリのあるほうがオフセットもの。濃度差が大きい。どちらもケラレはあるがセンターのほうがやや大きい。要対処。2年前にそこまで考えて保留にしていたのだったと思い出す。当時考えながら中断していたことをたどり直す作業。でもそれなりに理詰めで考えていたのでだんだん再構築できてくる。フィルムが無事なのを確認したので今日撮影したネガ1枚も現像に出す。夕刻強烈なガスっぽさ。都庁の上のほうがフレアっぽく見えるほどの空の濁り。うどんかなんかをゆでた白濁したゆで汁の底にいるかのよう。夏至だが東照宮どころではない。でも明日はもうちょっと晴れるらしい。東照宮は空の青さ関係ないし、行ってみるか。でもなあ土曜日で人出ありそう。電話も来る。
思い立ってプリント。六切バットを洗って使いさしの薬品を張る。準備完了。10分足らず。プロセッサではこうはいかない。さっそくネガを焼いてみる。マゼンタレッドのカブリがひどいのだが、それだけでなく、全体にかぶっていてヌケがきわめて劣悪。ネガを一目見ただけでもわかるネムさ。内面反射なのはまちがいない。しかしこればかりはいかんともしがたい。ネガと印画紙でコントラストを上げてごまかすしかないが、そうそう極端にできるものでもない。ヤフオクで格安で落札した160NSの期限切れが150枚もあって、これに使おうと思っていたのだが、こうカブリが多いと軟調のNSは向かない。高いがPro160NCでやるしかないか。2年前に次世代器で撮影したネガがどうにも冴えなくて、ずいぶん昔に期限切れしたKodakのネガがへたってたためだと思っていたのだが、方式由来の成分のほうが多かったのかもしれない。
もう一枚のはっきりしたカブリのあるほうがどうやらセンターのほうらしい。カブリは、やっぱり空港職員に箱を開けられたせいかとも思ったが、だとすればもっと致命的に真っ黒なはず。反射っぽいあとがあるからこれも器に原因があるのだろう。でもよくわからない。
あとかたづけも10分ちょいで終わる。薬品を大五郎ボトルに戻してバットとトングをじゃぶじゃぶ洗うだけ。こうも楽らんなら不精者でもほったらかしにせずにすむ。バットを洗いながら、カブリの解決策をはたと思いついた。一掃はできないがそこそこ抑えられるはず。しかし工作が厄介。
朝から日光はまず無理だろう。