曇。午後には晴れるが新宿ビル街がかすむ濁り具合。4x5フィルム現像タンクを湯煎するための大きなたらいと、ラバータンクより温度調節のしやすいステンレス製などのタンクを探してうろうろ。たらいは島忠にセメントを溶くための「プラスチック製トロ舟」なるものが3サイズあった。専門店ならもっとたくさんあるのだろう。「プロ用建材容器」とある。確かに頑丈。小は外寸が410x610x160mmで1,998円、中は横幅750mmで2,498円、大は3,000円程度。小ではKodakの4x5用ラバータンクが2個、中なら3個、ある程度の距離をとって横に並べられそう。横に並べられたほうがいいわけだが、3槽で足りるだろうか。CN-16Lプロセスでは漂白と定着の間に第1水洗を挟むよう指示されているが省略可能。できればあったほうがいいという。流水ではなく溜め置き水洗だが、たぶん入れるだろう。そうすると4槽。中でも足りない。だが大ではでかすぎ。奥行きが無駄に広くなり、液量もかさむ。何より保管時に邪魔。横に並べて横に移動させるのでなく、前後2列にして時計回りに動かすなら小で足りる。中は高さがありすぎる。ただ高いほうが外への液はねは少ない。実際のタンクを持ってくればよかったんだがハンガーしかない。試して考えたあげく小を買って帰る。帰ってタンクを4つ並べてみたらちょうどいい。高さもタンクを入れるとほぼ同じ高さ。低いほうがハンガーを持ち上げやすいが、保温効果を考えると同じなのはちょうどいい。実際にやってみないとわからないが、これは正しい解だったのではないか。
このラバータンクは壁が厚すぎて湯煎するには不向きに思える。そこで発色現像槽だけでもステンレス製をと思い、百均やら探すがない。厨房用品にあるかと探すが、低いバットか丸い寸胴だけ。角形のタンクはなかなかない。パン用にありそうなものだが、あったとしてもサイズが合うかどうかわからない。だったらわざわざ探すよりアクリルで自作したほうが早いんじゃないか。しかも最適のサイズでつくれる。心配なのは液漏れ。まずはラバータンクでやってみて、うまくいかなかったら、だ。Kodakがたぶん現像用としてつくってるんだから、温度調整できないはずはなかろう。
ネットで毒劇物取扱薬局を検索して見つけた駅前の薬局。ヤクザ医師もとい薬剤師が交代で10人以上いるかなり本格的な薬局。でもわりあい狭い。ていねいな対応。水酸化カリウムは、というと取り寄せだという。いくらか尋ねると、試薬用と一般用があって、用途は、と聞かれる。角の立たない巧みな用途の調べかた。写真の現像に、と答えると、たぶん一般用で充分なんじゃないかとのこと。純度○○%といった表示ではなく、工業用何級といった格付になるそう。いずれも500gで、試薬用が2,400円、一般用が1,600円ほど。水酸化ナトリウムなら在庫があり、「仕入れ値が再々値下げ」で500g443円とある。pH調整なので水酸化ナトリウムでもよさそうに思うし、おそらく薬剤師の店員も詳しくないけどそれでいいような気もすると言っていたが、基礎知識のない初心者なので指示通りにしておこうと水酸化カリウムを注文。こっちのほうがアルカリが強いらしいので少なくてすむのは確か。しかし500gか。印画紙現像液ならともかくフィルム現像液で、しかも増感現像にしか使わず、おそらく使い捨てでなく補充サイクル。一生かかっても到底使いきれない。金ならともかく、劇物が到底使いきれないってのもなあ。石鹸に使える水酸化ナトリウムのほうがよかったかな。