pH計届く。電極が交換可能。本体はコンパクト。交換用電極を1つつけて送料込7,500円程度。0.01pH刻みで精度は0.1pH。校正はドライバーで行う。より高額な製品はボタンひとつで校正できたり3点校正だったりするが、この程度の普及機ではこんなものだろう。ACアダプターもオプションで用意されているが、常時使用するわけではないのでつけなかった。キャップはあるが電極保存液はついていない。電極保存液につけての保管は有効だろうか。例によって中国製。10pHの校正液が必要。7pHとか4pHのはあちこちで安く売られているのだが、10pHはなかなかない。
CD-4を開封し、4gを量る。思ったより多い。顆粒なのであまり細かくは出せない。CNL-N1R補充液にこれを添加し、pHを計測。27℃。電極が乾燥した状態からだと安定した数値を示すまでしばらく時間がかかる。結果、10.08と、そのままで使えるpH。酢酸でpHを下げるまでもなかろう。補充液が使用液よりアルカリが強いので、CD-4の酸性とちょうどバランスするのだろう。これまでずっと使ってきたノーマル現像用の通常のCNL-N1R発色現像液を測ってみると、9.90pHで酸性に振れている。補充しすぎているはずなのだが。酸化しているのだろうか。念のためタンクを振ってから再度測ったら、9.97pHで規定値の10.05±0.05(25℃)よりは低いがさほど駄目でもない様子。水酸化ナトリウム添加でまだ使えると見た。放置すると液が不均一になるのだろうか。不思議。写真薬品の能力を計測する機器は、液温計を除けば何も持っていなかった。せいぜい定着液に浮かべて比重を測り銀量の目安を出すはかりくらいだが、チオ硫酸アンモニウムを主剤とする迅速定着液ではあてにならないということもあり、ほとんど使っていない。ようやく客観的な指標を示してくれる機材を得たわけで、精度にはさほど期待できないにせよ、あてずっぽうに盲打ちするよりはずっと安心できる。今は液のウォームアップ中。
以下CN-16のpHと比重。CN-16Lも同等。いずれも新液。使用液のランニング液では定着液のpHが下がり、全体に比重は上がる。

  pH(25℃) 比重(25℃)
N1(使用液) 10.05±0.05 1.040±0.003
N1R(補充液) 10.10±0.05 1.039±0.003
N2X-LT 6.00±0.20 1.140±0.005
N3X 6.43±0.20 1.111±0.006

温度が上がったら増感用が10.22pH、ノーマル用が10.08pHになった。こんなに動くものなのか。30℃よりは27℃で測った数値のほうが実際に近いはずなのだが、どうも不安。pHを測るだけのために25℃を出す必要があるのだろうか。面倒な話だ。
時間が経ったらまた下がってきた。増感用10.04、ノーマル用9.93。30℃。電極が乾燥していたため指示値が正確でなかったのが落ちついてきたのだろうか。よくわからないのでこれでやってみる。
漂白液を補充。量りもせず原液をドボドボとタンクにこんなもんかと注ぐ。第2定着液も目分量。
8号器をテストのため部屋で露光。EV8.4/ISO160、6m。
15日の新宿駅とあわせいざ現像。結果。とにかく像は出ている。カラーバランスや粒状といった細かいことは焼いてみないとわからないが、必要な感度は稼げている。新宿はやや薄いが、さっき露光した160NSはやや濃すぎるくらい。カラーネガ増感現像、行ける。もうデジタルには戻れない。
水洗水が赤く着色するのは色素が溶出しているのではなく、漂白液の持ち込みによるものだった。たちまち色が変わる。酸化鉄の赤だろうか。定着液の色づきもそうなのかもしれない。安定液も赤くなるが、これはわからない。
ひきつづき使いまわしの発色現像液でノーマルネガの現像。このpH計は表示が安定するまで時間がかかるらしい。今度はずっと浸けておいたら29℃で10.05から9.98に下がる。pH調整しようと水酸化ナトリウムを入れるがなかなか上がらず、どんどん入れたら下に溶け残っていた。10.25にもなってしまう。ただただバカである。タンクに残っているのと混ぜたり水をつぎ足すがまだ10.20。これは捨てて新しくつくることにし、今日は諦めて寝る。