ドイトへてくてく。窓にはめて遮光するための5.5mmのラワン合板を仕入れに。旧居では12mmのコンパネが中野島忠で安かったのでそれにしたが、重くて出し入れに難儀する。反りにくいのはいいけどどうにももてあます。5.5mmで充分。軽くて出し入れが容易、大きすぎたらカッターで切れる。しかも1枚わずか698円。こいつが屋外に大量に積んであって、屋根はあるのだが高いし雨風にはさらされ放題。もともと建材なんてそんなものだろうが、上のほうに積んであるのは反っているのでのけて、10枚くらい下から引っぱりだす。調理場の窓と暗室の窓、少なくとも3枚のサブロク板から切り出すこととなる。端切れも何かと使うので捨てないで持って帰る。サブロクの合板は1mmでほぼ1kg。5.5mmが3枚だと16.5kg。充分持ち運びできる重さなのだが、なにぶん大きいので、運べるかどうか不安。無理せず2枚にとどめておく。会計後カット。店員は慣れたものであっという間に機材をセットして切ってしまう。カット料金は板厚によって変わり、5.5mmまでは1カット20円。この厚さだとビバホームより安い。測ってみたら指示した寸法通り。誤差1mm以下。これはいい。しかもたいていのホームセンターでは直線カットだけなのだが、ここは円カットや穴開けもやってくれる。すばらしい。裏側に黒い汚れがついていたがどうということはない。中野島忠だと半自動梱包機がいたるところにあって、商品をバンドで手早く梱包してくれる。かつてコンパネを切ってもらったときもバンドで巻いてもらったので扱いが楽だった。あのときは1枚は無料で貸してくれる車で、もう1枚はわけて徒歩で運んだのだったか。あんな重いものを。ところがここドイトには半自動梱包機が1台もないらしい。そんな殺生な。やむなく荷造りひもで結わえ、えっちらおっちら運んでいく。計6枚、11kg、最大寸1766mm x 910mm。さすがに帰りは徒歩はやめ電車で。さすがに、なのか?
暗室に使うほうはやや短かった。計測が不正確だったというのもあるが、誤差を見込んで短めにしたのだった。その必要はなかった。でも窓枠にうまくはまって、倒れたりしないのでOK。調理場のほうは、うすうす予期してはいたことだが、右下にある蛇口のレバーと左上の換気扇のフードにつっかえてしまい、そのままでははめこめない。旧居でもレバーにあたったが、上があいていたのでぶつからなかった。そこで1枚板はあきらめ、左右に分けてはめることとする。1枚だとはめっぱなしだが、2枚なら暗室時以外は片側をもう片側の上に重ねて窓を開けることができる。大坂寛が『B&Wプリントワークと暗室』(玄光社)で「暗室は暗いのが当たり前だが、ときどき自然の光がほしくなる。そこで小窓を作った」と語っている。写真を扱う者は光にとりくんでいるだけに光に敏感であり、暗室には完全暗黒を要求すると同時に、外光も必要とするのである。それに炒め物の調理時には換気扇だけでなく窓も開けたほうがいい。板には把手をつけて脱着を容易にし、流しの上なので鍋などをかけられるようフックも用意するか。もっとも鍋や包丁など調理器具をほとんど捨ててきたのでそっちをそろえるほうが先だが。
暗室のほうにすっかり頭がいっていて、せっかく買ったカメラにさわってない。暗室のほうがはるかにおもしろいんだからしょうがない。