今回の暗室構築の基本方針は、極力あるものを使い、これ以上物資を増やさないこと、そしてどうしても新たに買わなければならなくなったら、ここを出るときには捨ててもいいものにしておくこと。
遮光カーテン5枚がクリーニングから上がってきたが、これは東急ハンズで10年前に10万近くかけて特注したもの。幅は合わせて10m近い。ゴム引きで、一般の遮光カーテンよりずっと遮光性が高く、ものはたいへんいいのだが、クリーニング代もかさむし、おいそれとは捨てられないのに、ゴムの裏地はいずれ劣化していく。こういう買いものはもうしない。
旧居で暗室との仕切りとして調理場側にかけてあったカーテンは、多慶屋で買ったずっと安いもので、遮光性は低くて見映えも劣るが、綿100%なので洗濯機で洗える。それで充分きれいになる。調理場は油で汚れやすいので、こちらでも引き続きこれを使う。
藤本写真事業部に電話し、CP31についてくる排水ホースを延長するホースのもっと長いものを注文できないかと尋ねてみる。5mくらいなら長さがとれるんじゃないかとの答え。ただ、3点の困難が予想されるという。1、ホースのもとのほうが床にほぼ垂直にたれて、その先は床を這ってから持ちあがって廃液タンクに注がれることになるが、勾配がないのでうまく排出されるかどうか疑問。スムーズに流すためには、徐々にホースの高さを下げていく必要があるが面倒。バケツで運んだほうが楽なくらい。2、ホースが重いので、純正の延長ホースと同じ継ぎ手では重さで抜けてしまうかもしれない。外からバンドでかしめる必要がある。3、先端のキャップも、純正のものは引っかかりがなくて液の圧力で抜けてしまう可能性がある。コックを装着したほうが安全。
なるほど。たいへん理にかなっていて説得力がある。いろいろ難しそうだ。コックをつけているひとはいるが、あまり延長している人はいない模様。純正と同じ黒のゴムホースは、品質はいいと思われるが、重いのが難点。5mを3本だと1万近くになってしまいそうだという。買ってくれるのはありがたいけど、どっかそこらで透明のホースを買ったほうが、中も見えるしいいんじゃないかとのお答え。いつもながら親切で商売っ気がない。黒のホースがしっかりしていて安心だという気がしたのだが、やはりホームセンターの透明のやつを買ってきて1槽だけ試してみることにする。それが上記の方針にもかなう。
床を拭いてシートを拡げる。コンセントが隠れるので上から出す。奥は1mほどの土手を立てる。プロセッサの薬品が飛んでも平気。よく見たら裏返しだった。固定用のハトメが逆。特に支障もなく、今さら裏返すほどでもないのでそのまま。