巻雲だか巻層雲がかかる並の晴れ。せっかくなのでデジタル一眼レフカメラを持参してドイトまで歩く。内径10mmの透明ホース4m、継ぎ手、ホースバンドを購入。ここまではいい。
机にゲタを履かせるのが難題。
60インチロール全面に床面投影するためには、引き伸ばし機のヘッド部を天井すれすれまで上げてやる必要がある。まず思いつくのは机の上に台を乗せて嵩上げする方法だが、それより台を机の下に置いて机ごともちあげてやったほうがいい。通常の台板上での引き伸ばしの場合、一般的な机の高さである70cmでは、立って行う露光作業では作業位置の高さが腰より低いのでやりづらい。机は座っての読み書きそろばんを想定して設計されており、立ち作業には向かない。ところが、いすに座って行うピント合わせでさえも、自然な姿勢だとピントルーペに目が届かず、腰をかがめて覗きこむ必要があり、これもまた不便。つくりつけのキッチンのシンクは80cmから85cmの高さが一般的だが、女性の体格に合わせてあるであろうキッチンでさえこの高さなのである。あるところで身長÷2+10センチ=シンクの高さが推奨されていた。この式から導かれる96cmを作業位置の高さにすれば、大伸ばしに有利なだけでなく、通常の作業の効率もきっと上がるはず。ただ、台板やイーゼルの高さがあるし、机の隣に置くプロセッサは高さ70cmのテーブル上にあり、そこより20cm上にある排出口から吐きだされる処理後の印画紙を、メインの机に載せるバットで受けるので、その点も考慮する必要がある。
いかにして机に背伸びさせるか。選択肢はいろいろある。レンガは脆いので却下。コンクリのキューブもあって、コンクリート打ち放しのような仕上げで見た目はいいが256円と高い。見てくれなどどうでもいい。常識的な線としてコンクリートブロックである。これには重量ブロックと軽量ブロックがあり、重量ブロックのほうが頑丈。138円で88円の軽量ブロックより高い。こいつのコーナー用1/2を買うつもりで行ったのだが、ドイトにある重量ブロックは、中の蓮根状の穴を水平にして置いたときの高さが12cm。2段で24cm。これでは高すぎてプロセッサから排出される印画紙を受けられない。軽量ブロックなら高さ10cmでちょうどいい。しかし強度が気にかかる。机の脚の接地面積が小さいので、台座がヤワだと欠けかねない。一方、コンクリートレンガという、レンガの形状をしながらコンクリでできている直方体もある。高さ6cm、幅10cm。材質は軽量ブロックと同等らしいが蓮根穴がないのでもっと頑丈だろう。これを3段なら18cmでプロセッサとの連携上もいい。立てれば2段で20cmにもなる。こういう使いかたは蓮根ブロックにはできない。コンクリートレンガに決めたのだが、細長い状態で立てるのはどう考えても不安定だし、18cm出すのに3段必要なのでやめる。
やはり24cmほしい。これだけ稼げばヘッドが天井にぶつかるまで上げられる。他に嵩上げの必要なし。12cmのブロックにしよう。プロセッサのテーブルはこいつを1個分かませてやれば高さが合うだろう。しかしコンクリートレンガなら背負子でどうにか運べるが、重量ブロックは1/2でも1本6kg。8本も背負って帰れない。4本で24kgならかろうじていけそうだが、体よりも持参した背負子が耐えられそうもない。自宅の近所で扱っているところがないかと探したがない。島忠とか他のホームセンターも軽量ブロックの10cmばかり。ドイトが品揃えはいちばん。ここで購入。メインの机のほうはこいつを2段重ね、プロセッサを置くテーブルは1段で12cm高さを稼がせ処理後の印画紙を隣で受けられるようにする。そういうわけで机とテーブルが隣り合う部分用に標準2本、それ以外で1/2を8本。さすがに配送してもらう。全部で72kgだが、標準1本を背負子で持って帰ることにして60kgにし1,100円。土曜日届く。
帰路、床が抜けるんじゃないかと不安になる。軽量ブロックなら3割軽くなる。やっぱりあっちにしとくべきだったか。重量コンクリブロックが72kg、引き伸ばし機が31kg、イーゼル他が10kg程度、載せる机が40kgくらいあるんだろうか、プロセッサCP31が乾燥重量29kg、プロセッサの台が5kg程度、大全紙のプリント時には3槽で30kg、他にもいろんな薬品やら印画紙で20kg、そして作業者、長いこと量ってないけど60から65kg程度。計300kg。木造家屋の2階。部屋の隅で、外側の柱に近いのはいいのだが、集中していてかえって負荷がかかるかも。地震でも来たら耐えられるのか。帰って調べてみたら、住宅の場合には床の積載荷重は180kg/?と建築基準法で定められているとのこと。机とテーブルが占有する面積が0.8x3.7で2.96?なので532.8kgまでは法定許容範囲。老朽化もあるだろうが、6畳間全体だと1,700kgまで耐えられるはずなので案ずる必要はない。これでもし床が抜けたら部屋のほうに問題があることになる。
そうそうカメラはこのフォーマットでの画角と遠近感を把握するために持っていっただけ。当然1枚も撮影しない。そこらで写真撮るなんてめんどくさい。一眼レフカメラは電源を投入しなくても撮影レンズによる結像が見られるのでたいへんよろしい。