ようやく時間ができた。
全日晴れというので期待していたが並の晴れ。撮影は見送り。
旧居でも今と同様、南側の部屋にエアコンがあって、真ん中の暗室にはエアコンがなかった。しかも今ほど遮光が頑強ではなく、南側の部屋と暗室との間の戸を開けっ放しでは昼間の遮光度が確保できなかったため、夏場には暗室作業ができなかった。で、夏場に大全紙のプリントをするため、隣の部屋のエアコンから暗室までダクトで冷気を導こうと考えたが、結局その必要はなくなってしまいそれきりだった。ところが、ある先輩写真家から、昔ゴミ袋で金をかけずに似たようなことをやったら冷やせたという話を聞く。冷えるまでに時間はかかったそうだが。考えることはみな一緒。やるだけやってみよう。暗室にセパレート型のエアコンを設置するよりはだいぶ楽そう。旧居のエアコンを処分したのは早まったかなと思っていたが、間違いじゃなかった。
ドイトでアルミのフレキダクトを見ると、太さ20cm、長さは1mちょっとで3,000円くらい。数倍伸びるらしい。暗室への排気側の空気もれ対策としては、引き戸の隙間からにゅっとダクトの先を出して、カーテンで隙間をふさぐ程度で実用上は充分だろう。暗室まではダクトを天井からひもで吊ればいい。工作らしい工作が必要になるのはエアコン側の吹き出し口とダクトの接続。さほど苦労せず実現できるんじゃないか。
と構想を描いたところでエアコンの電源コードをコンセントにつなぎ、入居後はじめて運転。ところがしばらく動かしたら室内機の動作異常。中にかなりホコリがたまっているし、異臭もする。何しろ古い。処分したエアコンも16年前のだが、それより一昔以上前の型に見える。これはつけかえてもらうしかないが、やってくれるんだろうか。下に机やらインクジェットプリンタが設置してあって、これをどかさないと作業ができそうもない。奥の机を動かすためには手前の机も待避させなければならず、上のモニタやらも全部移動の必要があるし、この部屋全体に波及する。こりゃえらいことだ。参ったな。
ただ、今のところ鉄筋陸屋根の最上階だった旧居ほどには夏場の室内温度が上がらない様子。前は外のほうがよっぽど涼しかった。あそこの夏は過酷だった。でも、毎年盛大に鳴くセミたちとももう会えない。ベランダを訪れるスズメたちとも。