やった! 朝方曇っていたが次第に晴れてきて、昼過ぎの現時点では低く雲があるもののヌケのいい空。何とかなるか。最大の難関は許可が下りるかどうかだが。
発汗してカゼを撃退したつもりがまだいがらっぽい。出がけに電話が来たり上を書いたりしてたら出たのが13時過ぎ。有明に行くには早いが、他に行くには余裕がない。川崎でさっさと三頭ビルをやっつけて有明に直行することにし、川崎着が14時半。上天が濃く深く青い。ソリッド*スクエアの具合はよろしく、一枚ポ*ラ切って少しずつティルト方向にフレーム調整して、無駄かなとも思いつつ3枚。15時前。帰りがけに三頭ビルに光があたってるのを目にし、そうだあそこに行くつもりだったんだと思い出すも今さら。撮ったんだから焼き直さなきゃ。ただちに有明をめざすが時間が足りない。正直二線級のソリッド*スクエアの再撮のためにこの最後の機会の好天をみすみすフイにするのか。余計な寄り道をしたばっかりにDMに入れたビッグ*サイトが出せないという最悪の事態を思い描いてただもう焦る。電車の接続が悪い。撮影許可を取るためのやりとりや待ち時間を考えると日没の一番の時間帯に間に合わない。りんかい線の大崎発が15時32分。途中駅で時間調整しているのにいらつきながら国際展示場前着が45分頃。まだ斜面に光は当たっておらずどうにか間に合った。あとは撮影許可。息せき切ってビッグ*サイト1階の受付に駆けつけ、前回もいた受付嬢に名乗って撮影させてくれと申し出ると、担当者、ってどんな担当だか知らんが、しばし内線してのち「前回申し込みいただいたので」とすんなりOKが出る。ありがたや。50分過ぎからセット。前回は「セキュリティ」がどうとかいう催しで、担当の女性もイヴェントがどうとか言ってたし、内容柄警備員も特にピリピリしていたのかもしれない。今日も危機管理がどうとかいう展示だが、ミドリ安全とか地震がらみとかで個人情報方面には関わらないせいか警備員も寄ってこない。それとも、この手のやりとりは結構多くて、いちいち対応するのも面倒だし無害そうだからほっとけってことか。重しの水をくんでいる余裕はないのでストーンバッグにはカメラバッグを乗っける。水没ネガに劣らないものを、の一心で、ポ*ラ切ってひたすらフレーム調整し、とにかく撮りまくる。でもはみ出て切れちゃったらどうにもならないのだが、ギリギリにしたい。しかしネガにあいている穴もあり非常に難しい。返す返すも水没ネガは奇蹟のようなできばえだったと痛感。これを上回るには光線状態で取り返すしかないが、もう秋分よりひと月冬至よりなので厳しい。しかし日没地点が255.7で南寄りなので、日没直前に建設中の高層集合住宅に隠れないのは前回の好天時よりは条件がいいようだ。EV14.5、対象側14.0から暗くなる。時計も忘れ空で数えて90sから120s。ポ*ラを切っては直して撮っての繰りかえし。日没直前は光線がマゼンタになり結果はわからない。最盛期は16時30分前だが、Groove Lineがはじまってもそっちのけ、光が弱くなってもとにかく続ける。最後は150s程度。低く雲があり日没直前は光が弱まる。ビルの影が会議棟にかかるまで粘り、計8枚。ポ*ラは使いも使ったり9枚。すべてその場限り。金がみるみる飛んでいく。これだけ撮れば1枚くらいなんとかなってないか。本日の日の入り16時54分。
以前も書いたことだが、写真を展示するというのは見たものの社会化であるとつくづく思う。すばらしい光景を目の当たりにできたとして、それだけでよしとするなら余計な手間はいらない。見たというだけで充分だ。しかしそれを他人の目にさらそうとすると、体裁を整え、かたちにしなければならない。社会的に受けいれられ流通可能な形態に落としこまなければならない。その形態とはさまざまな視覚的メディウムであったり、非視覚的メディウムであってもいいだろうし、あるいはいまだ見ぬ未知のメディウムであったりもするのだろうが、写真はそのうちのひとつである。そのようにして世に向けて提示するにあたっては、どんなかたちであれ、世間や自分の基準に照らして非難されないような、または基準を逸脱するにしてもそのことの根拠が認められるような体裁にまとめあげなければならない。そうして目に見えるかたちになった上でようやく評価の対象となる。社会化するというのは跳躍を必要とする。ただ見るだけならその場ですむのだが、社会の面前にさしだすためには相応の配慮と判断と社会的評価軸への理解が必要であり、結果に納得がいかなければ何度も何度も通うなりして満足できる結果にまとめあげられるまでやるしかない。「実際に見たのはこの写真よりもっとよかった」「ほんとはああなるはずだったけどいろいろ問題があってその通りにいかず、こうなった」などという逃げ口上は通用しない。そして、「かたちにする」ためには技術というものをないがしろにはできない。というより最初に「見たこと」があるとして、それ自体は技術だけでは到達できないものかもしれないが、それ以降「社会的に通用するもの」にまで昇華させられるかどうかはすべて当人の技術いかんであると言っていい。
有楽町に出て京橋銀座の画廊や銀一にDMを撒く。初期の個展ではずいぶん気張ってDMを置かせてもらっていたのだが、あんまり意味がないという認識に傾いており当時よりはだいぶ手抜き。ただせっかくつくったので、残っている分は配るつもり。去年はチラシを2,000部刷ったのに、撒いている時間がなくほとんどを無駄にしたのだった。今日は300枚は持っていたが、6件で配りきる。束で配ればあっという間。あと250枚強。次回は1,500部で充分。京橋中心で、新橋側には撒かなかった。ガーディアン・ガーデンを忘れた。有楽町ビックカメラにポ**ロイ*ドT*57の12月期限のが半額で出ているのでさっそく補充。フィルムも魚も惣菜も、生ものは期限*切れ*前半*額が最高に旬だ。資源の有効利用にもなるしいいことずくめ。そういえば20年前はDCブランドのバーゲンで半*額の服を買いあさってたっけ。対象は変わってもやってることは一緒。かくも人間は変わらないもの。というより経済状態が変わってないってだけの話か。でも仮に可処分所得が増えても同じ調子でやってると思うよたぶん。
水道橋クリエイトの夜間ボックスに祈るようにフィルムを投函。この流れならきっとうまくいく。きっと。